研究課題/領域番号 |
63840015
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
寺尾 武彦 京都大学, 理学部, 教授 (50093274)
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研究分担者 |
藤戸 輝昭 日本電子(株), 理科学機器第二技術部NMG, 主任
永山 国昭 日本電子(株), 生体計測学研究室, 室長
内藤 晶 京都大学, 理学部, 助手 (80172245)
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キーワード | SASS / Powder Pattern / 化学シフト異方性 / フェロセン |
研究概要 |
1.選択的な高周波照射とスピナ-軸方向の切換を行って化学的に非等価な核に対する個々のpowder patternを一次元SASSにより分離測定する方法を開発した。これらの方法は今までの二次元SASS法に比べ、短時間ですむ利点がある。特に、マジック角度でスペクトル線を選択反転させオフマジック角度でpowder patternを観測する方法は時間短縮に効果的である。この方法によりパラジアセチルベンゼンにおける^<13>C化学シフト異方性によるpowder patternを全て分離測定した。 2.SASS法を用いてα、β、γシクロデキストリン(CD)ーフェロセン包接化合物においてゲストのフェロセン分子の^<13>C化学シフト異方性による粉末スペクトルを分離測定した。包接されたフェロセン分子は5回軸回りの運動のほか、才差運動および秤動運動を行うことが分った。 3.同様にSASS法を用いてデオキシコ-ル酸ーフェロセン包接化合物において、フェロセン分子の包接状態および運動形態を調べた。X線結晶解析の結果はフェロセン分子は静止しているということであったが、この研究により、5回軸回りの速い回転運動と5回軸自身の比較的大きな振幅(25°)の秤動運動があることがわかった。
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