研究課題/領域番号 |
63840018
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研究種目 |
試験研究
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
加藤 忠弘 東京理科大学, 理学部, 教授 (20004319)
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研究分担者 |
黒済 晃 日本化薬, 上尾研究所農薬部
生井 恒雄 山形大学, 農学部, 助教授 (70124609)
三浦 洋四郎 帝京大学, 医学部, 教授 (40082135)
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キーワード | リポキシゲナーゼ / 植物病原菌 / 罹病植物 / カイヨウ病 |
研究概要 |
イネのいもち病抵抗性に関連し、イネがいもち菌に感染するとリポキシゲナーゼ活性が増高し、イネ体内の脂肪酸が抗いもち菌活性を有する酸化型脂肪酸になることを我々は既に明らかにした。 リポキシゲナーゼ活性の増高が植物の抵抗性発現に普遍的であるかどうかを調べる目的で、トマト、カボチャ、ネギ、イチゴ、スイカ、およびキュウリについて、おのおの固有の病原菌(図中、各植物名にカッコで示す)に感染させ、感染植物のリポキシゲナーゼ活性を調べた。結果を図に示す。リポキシゲナーゼ活性は、αーリノレイン酸の酸化体、ヒドロパーオキシドのUV236nmの吸光度から定量した。図から明らかなように、カイヨウ病に罹病したトマトにおいてもリポキシゲナーゼ活性が激増しており、罹病とリポキシゲナーゼ活性の増高との間に一般性があることが明らかになった。 イネは、いもち菌のみならず、ごまはがれ病、もんがれ病にも罹病することが知られている。これらの病原菌に罹病したイネにおいてもリポキシゲナーゼ活性が激増することが明らかになった。 今後、罹病トマトおよびごまはがれ病やもんがれ病に罹病したイネにおいて代謝される酸化型不飽和脂肪酸の構造を明らかにし、カイヨウ病菌およびその他の植物病原菌に対する生理作用を明らかにしたい。
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