研究課題/領域番号 |
63850010
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
朝倉 利光 北海道大学, 応用電気研究所, 教授 (70001188)
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研究分担者 |
魚住 純 北海道大学, 応用電気研究所, 助手 (50184982)
川瀬 泰 北海道大学, 応用電気研究所, 助手 (90001685)
藤居 仁 北海道大学, 応用電気研究所, 助教授 (70133775)
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キーワード | 粒子計測装置 / 微粒子 / 粒径スぺクトル / レーザー走査方式 / レーザー散乱 |
研究概要 |
本研究では、レーザー光散乱を用いて、高度に清浄化された気体や液体中(例えば、クリーンルームや超純水中)に残留する低密度浮遊微粒子の時空間密度分布を測定するダストカウンターを試作した。この装置は、レーザービーム走査系と高倍率の結像系からなる光学系を用いて、深測領域を特定し、この領域を浮遊する微粒子からの散乱光を高感度の撮像管によって検出し、特定の時間でビデオ画像を積算することで時間と空間に関する微粒子密度の情報を同時に得るものである。このような電子光学的方法によって、気体や液体中に残留する浮遊微粒子を、対象の空間を乱すことなく実時間的に監視・計測することは、半導体集積回路などに代表される高密度・高性能の素子や新素材の開発・製作にとって極めて重要であり、この装置の実用化は高清浄度化が要求される多くの分野で有用である。具体的には、以下の研究が実施された。 (1)レーザービーム走査系と検出系の最適設計と作製:テスト用クリーンルーム内及び超純水内に浮遊する低密度の粒子群をレーザービームを二次元的に走査して、散乱光を効率的に検出する光学系を設計・作製した。散乱光を倍率の高い結像系を用い、CCDカメラ装置で撮像し、画像入出力装置を介して計算機に取り込んだ。 (2)時間積分散乱光空間分布の表示法と密度解析:微粒子密度に応じて積算時間を設定し、時間積算散乱光分布を表示する処理方法を確立した。合わせて、散乱光強度分布に閾値を設定して計数する統計解析法によって、微粒子密度を求めた。この際、レーザービーム径、ビデオ走査、微粒子の運動特定との関係を数量的に明らかにした。 (3)可測粒子の評定:計測可能な粒子からの散乱光強度は、微粒子サイズに依存すると共に、レーザー光強度や撮像条件にも依存する。これらの要素を考慮に入れて、検出できる微粒子サイズの下限を求めた。
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