研究課題/領域番号 |
63850013
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
大沢 敏彦 東京農工大学, 工学部, 教授 (10015068)
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研究分担者 |
菱刈 功 千野製作所久喜工場, 取締役工場長
尾崎 忠男 東京農工大学, 工学部, 助手 (30092480)
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キーワード | コヒーレントラマン / CARS法 / 恒温度空間 / 平面火炎 / 放射温度計の校正 |
研究概要 |
国際実用温度目盛(IPTS)によれば、1500K以上の温度域の温度測定は放射温度計によることが決められている。しかしながら、放射温度計は決められた黒体放射を使って校正された高温度域の標準温度測定装置として供給されているので実用温度空間の温度はそのままでは得られない。この場合、測温対象の分光放射率が正確に分かっていることが前提である。 本研究の目的は、実用空間における絶対温度を測定するための新しい測温法の開発と、温度測定法相互比較を可能にする高温の高温度空間の開発からなり、総合的な高温度域における温度計の校正システムとして確立することにある。 本年度は、新しい温度測定法としてコヒーレントラマン法と恒温度空間をよく制御された燃焼場によって実現することの可能性を検討した。 〔温度測定法〕 燃焼場などの温度空間の温度決定法としてCARS法がよく研究されているが、観測されたスペクトルから温度を決定するには多くの場合、スペクトルシミュレーションによっている。スペクトルの形状に影響する因子は温度の外、濃度、圧力など多く、まだよくわかっていない事柄もあって、本研究ではスペクトルシミュレーションによらないで温度が決定できる純回転ラマンスペクトルのスペクトル強度の分布から決める方法を取り上げてその観測方法、精度について検討を加えた。 〔恒温度空間〕 燃料と空気をよく制御した予混合平面火炎の下流側を恒温の温度空間とすることの可能性を検討した。この方法によれば、現状では1200Kを越えないが、この変動は、数時間にわたって0.1K程度の変動の中にあることが明らかになった。
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