研究課題/領域番号 |
63850051
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
大塚 二郎 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教授 (30016787)
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研究分担者 |
高橋 道郎 (株)日立製作所, 技術管理部研究推進センター, 主任技師
深田 茂生 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (70156743)
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キーワード | 摩擦駆動 / 精密位置決め / ダイレクトドライブモ-タ / レ-ザ測長 / トラクション / フィ-ドバック制御 |
研究概要 |
摩擦駆動の一大特長である「高速で静か」という特長を生かすため、本年度は整定時間の短縮に努めた。前年度に駆動輪とスライダ(テ-ブルと連結されている)との間の最大のトラクション(両者の間に働く最大摩擦力)を用いて、テ-ブルを最大加減速で目標位置にPTPで位置決めする方式を開発した。しかしその方法によると駆動輪とスライダ間に大きなすべりが発生するため、目標位置にテ-ブルを整定するまでの時間が非常に大きくばらつくという欠点が昨年度指摘された。そこで本年度は駆動輪とスライダの間のトラクション特性(滑り率とトラクションとの関係)を前年度とは異なる方法で正確に求め、滑りがあまり大きくならない範囲内で可能な限りテ-ブルの加減速を大きくし、かつ位置フィ-ドバックを有効に作用させることにより、テ-ブルストロ-ク24mmの整定時間を前年度の値から65ms短縮して296ms(100回の平均)とすることができた。この値は本研究と並行して行っているねじ駆動によるもの、あるいは他の同様の研究と比べても非常に高速であると言える。今後、10nmオ-ダの超精密化を試みるが、テ-ブルの加減速による装置内の残留振動が問題となるため装置の改良が必要であることが判明した。 実用研究では(株)日立製作所において、本研究を応用した半導体露光装置(微動はピエゾ素子による)を完成することができた。この装置は精度の点で次世代において十分実用可能なものである。 なお本研究の実験装置について、駆動輪およびスライダ形状等を「位置決め装置」として特許出願した。
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