研究課題
誘導電動機に使用されていたベクトル制御の概念を根本からくずし、新しい直接瞬時トルク、速度制御の理念の下で従来方式に勝る高性能サ-ボを実用化した。本年度行なった主なものは次のようなものである。1.高速トルク制御による低回転むらの電動機駆動については次の実用化を行なった。負荷の共振周波数が回転むらに大きく影響することがわかりトルク計より共振周波数にあったバンドパスフィルタ用いてフィ-ドバックすることによりトルクリプルを1%内にすることができた。超広範囲速度制御の低速における回転むらを減少させるためにスイッチングパタ-ンを変更する手法を開発し現在研究続行中である。2.大容量機に対する応用は、三菱電機が主回路構成に対しては500KWのシステムに対しGTOを使用し1KHzのスイッチング周波数で実用化した。また東洋電機製造はDSPを使用し完全デジタル制御によるHSSTシステムにGTOインバ-タを使用し750KWのシステムを制作し横浜博に使用した。トランジスタインバ-タを用いたものは、300KWのシステムを自動車走行試験用負荷装置に、280KWのシステムを水道用ポンプ駆動に使用している。これらを使用したシステムは200台以上の販売実積がある。3.超広範囲速度、位置制御に対し負荷の慣性モ-メント、負荷トルクなどの変化に伴うオ-トチュニングの手法を開発しDSPを使用し位置制御の方は実験的に確かめた。速度制御の方はシミュレ-ションの方では完成しており実用化を現在検討中であるが、現在の仕様ではシステムがロバストであるためここまで使用する必要はない。4.高精度位置決めに関してはDSPによる高速演算、高精度位置センサ、リニアモ-ドスライテング制御、オ-トチュニングなど使用し1秒の角度誤差のサ-ボを得ることができた。等満足できる結果が得られた。
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