研究分担者 |
角 紳一 中部大学, 工学部, 教授 (00102773)
依田 正之 愛知工業大学, 工学部, 助教授 (80103240)
饗庭 貢 金沢工業大学, 工学部, 教授 (50104766)
中村 光一 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (10024283)
鬼頭 幸生 名古屋大学, 工学部, 教授 (00023044)
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研究概要 |
昭和52年12月22日のわが国最初のロケット誘雷実験の成功以来,毎冬の北陸におけるロケット誘雷実験は,昭和61年から奥獅子吼山頂の試験託送電線への誘雷実験を開始し、昭和62年までに累計83回に達した。 今回の3年間にわたる試験研究では、この試験用送電線への誘雷実験を中心に,アレスタ-,架空地線などへの雷撃試験及びロケット塔載計器による雷雲下の空間電荷測定を行った。3年間のロケット誘雷回数は計31回,うち鉄塔と送電線への誘雷は12回であった。また親子2段式ロケットによる新して誘雷方式にも3回成功し、ロケット塔載形の記録計による雷道途中の電流測定を行うこともできた。誘雷前後の地上電界測定,雷電流測定,雷鳴測定,カメラ測定などの他に,30号鉄塔及び近傍線路へ雷撃時の塔4脚及び架空地線への電流分流特性,及び線路の碍子間に生じる過電圧特性なども記録された。また、線路に設置した酸化亜鉛形アレスタ-による線路の過電圧抑制効果の検証も行われた。地上設置の架空地線及び酸化亜鉛形アレスタ-への雷撃試験では,これらの損傷・破壊物用と電撃電流との関係が明らかとなった。ロケットによる空間電界測定は、フィ-ルドミル形と靜電容量形の2種類のセンサ-付メモリ内蔵計器と試作し、試射を含めて8回の打上を行った。平成2年冬に至って2回の電界測定に成功し、ロケットの回収によりデ-タを得た。電界は高度と共に増大し、約500mの電雲中の高度では40〜50KV/mの高電界に達し、地上から雷雲中に至る空間電荷の分布状況から明らかとなった。
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