研究課題/領域番号 |
63850058
|
研究種目 |
試験研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子材料工学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大見 忠弘 東北大学, 工学部, 教授 (20016463)
|
研究分担者 |
森田 瑞穂 東北大学, 工学部, 助手 (50157905)
柴田 直 東北大学, 工学部, 助教授 (00187402)
|
研究期間 (年度) |
1988 – 1989
|
キーワード | スパッタリング / 低温プロセス / シリコンエピタキシャル成長 / 低エネルギイオン照射 / Cu配線 / Al配線 / 超高密度LSI |
研究概要 |
超高集積・超高性能LSI製作の最も基本となる、低温高品質薄膜形成を可能ならしめる、新しいプロセス装置、プロセス技術を開発した。タ-ゲット並びにウェハに、それぞれ周波数の異る2種類のrf電力を印加してArガスプラズマを制御し、薄膜形成の重要パラメタである成膜速度、表面活性化のためのイオン照射のエネルギ及び照射量等を、各々独立に、且つ精密に制御できる装置を開発した。また、新規開発のシ-ルド電極によるプラズマ制御技術により、プラズマ電位を負電位とし、チャンバ構成材料のスパッタリングによる汚染を実質上排除できる技術を確立した。本プロセスを薄膜形成に応用した結果、以下のような数々の新しい成果が得られた。低温化の最も困難とされるシリコンのエピタキシャル成長では、250℃という くべき低温での完全なエピタキシャル成長が実現した。同じ低温でのド-パントの100%電気的活性化、優れた特性のデバイス製作への応用も可能であることが実証された。新しい配線材料として注目されれるCu薄膜への応用では、SiO_2上にほぼ単結晶に近い配線の形成に成功した。これは、イオン照射により、熱的に非平衡相の薄膜を形成し、これが成膜後に行う熱アニ-ルによって安定相に再結晶化する際、大きな結晶成長が得られるという、本研究で新に発見された実験事実を応用して行ったものである。また、Al配線についても、N^+シリコンとのコンタクト抵抗、ショットキ特性、ヒロック抑制、高アスペクト比のコンタクト安埋め等、すべてについて従来技術をはるかに凌賀する結果を得た。以上のような低温プロセスの特徴を全面的に取り入れることにより、SUPER-MOSFETと呼ぶ、0.1ミクロンLSI実現の理想的構造をもつデバイス製作のための新しいプロセスフロ-の提案を行った。さらに、将来のLSI完全自動化生産ラインの構築が、本研究の装置を用いて実現できることも示した。
|