研究分担者 |
本郷 晃史 日立電線, 電線研究所, 企画員
塩田 恒夫 日立電線, 電線研究所, 主任研究員
石川 斉 東北大学, 工学部, 教務職技官
馬場 一隆 東北大学, 工学部, 助手 (10192709)
斉藤 光徳 東北大学, 工学部, 助教授 (60205680)
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研究概要 |
高出力の炭酸ガスレ-ザを工業加工あるいは医療に応用することを目的とし,可撓性を有する誘電体内装金属中空導波路の低損失化,全反射型ガラス中空導波路の研究,ならびに導波路の長尺化などの研究を行なった。得られた研究成果の概要は以下の通りである。 1.誘電体内装金属中空導波路の低損失化 円形断面を有するゲルマニウム内装銀中空導波路では,製作プロセスの改善により,1.5mm径の導波路で0.05dB/m以下の損失をもつものが安定に製作できるようになった。これにより,伝送できる炭酸ガスレ-ザ光電力は著しく増加し,K^^Wオ-ダに世界で始めて達することができた。また,2m長の伝送路も接続なしで製作できるようになった。更にまた,損失を低減化する為に,ゲルマニウムをセレン化亜鉛に変え,損失低減化を実証した。 2.矩形誘電体内装導波路の製作 誘電体内装導波路の長尺製作を可能にする方法として,ストリップ金属に誘電体薄膜を形成し,組4立て法による長尺化を試みてきたが,ゲルマニウム膜をセレン化亜鉛膜,フッ化鉛膜に変えることによって損失を著しく小さくすることが可能になった。また,誘電体膜を四片のストリップに形成することにより,任意の偏波に対しても低損失伝送が可能になった。 3.全反射型ガラス中空導波路の研究 屈折率の実部が1より小さくなる導波路について検討を行なった。石英と二酸化チタンからなるガラス,あるいは二酸化ゲマニウムを基本とするガラスの複素屈折率を測定し,ガラス構成要素の陽イオンパ-セントにより複素屈折率を同定できることを示した。また導波路の損失限界についても明らかにした。
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