研究課題/領域番号 |
63850080
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研究機関 | 明石工業高等専門学校 |
研究代表者 |
竜子 雅俊 明石工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (90043421)
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研究分担者 |
河村 励 日本電気硝子(株), 技術部, 部長
藤野 達士 明石工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (80099829)
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キーワード | 可変色放電 / ガラスブロック / ディスプレイパネル / 水銀 / ネオン / パルス放電 / グロ-放電 / 負グロ- |
研究概要 |
今年度は、(1)ガラスブロック材質の改良(2)負グロ-の隠蔽法の改良(3)発光効率の測定の3点に重点を置いて研究を進めた。 (1)ガラスブロック材質の改良 昨年度試作したディスプレイパネルの材質は加工・入手の容易なモノクロテレビブラウン管用のガラスであったが、外光及び内部発光の透過率が低い、色の純度が良くないなどの問題があったため、カラ-テレビブラウン管用ガラスに近い材質で製作し直した。この結果、透過率が25%程度向上し、発光色も改善された。 (2)負グロ-の隠蔽法の改良 発光色が赤橙色のまま変化しない負グロ-は見えないように隠す必要がある。昨年度試作したパネルではガラスブロックの形状を特殊なものとし、陽極部分が隣の画素の隠極部分を覆うような構造とすることでほぼ完全に隠蔽することができた。しかし、この方法ではパネルに表裏ができるので、今年度はガラスブロックの形状は単純な直方体とし、隠極前面にブラインドを置いて隠蔽する方法について種々試み、放電に悪影響を及ばさないでほぼ目的を達成することができた。この方法により、パネルには構造上の表裏はないことになり、ビルの壁に使用する際などに大きな利点となる。 (3)発光効率の測定 可変色放電は原理的にデュ-ティ比の極めて小さい急峻なパルス放電であるため、電力測定が困難であり、従って発光効率も測定できないでいた。そこで今年度、電力測定法を工夫し、球面光束計で光束を測定し、発光効率(lm/w)を測定することができた。その結果によると、発光効率は断面積が大きく電極間距離の短い放電管ほど効率が低い。ネオンサインのような細長い放電管では白熱電球よりも効率は高いが、ガラスブロックのような太短い放電管では効率は低く、白熱電球よりも相当低い。発光効率の向上は今後の課題である。
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