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1989 年度 実績報告書

ダブルパタ-ンマッチング用4値CMOS集積回路の試作とその多値情報処理への応用

研究課題

研究課題/領域番号 63850083
研究機関東北大学

研究代表者

樋口 龍雄  東北大学, 工学部, 教授 (20005317)

研究分担者 鹿股 昭雄  仙台電波工業高等専門学校, 助教授 (20044654)
亀山 充隆  東北大学, 工学部, 助教授 (70124568)
キーワード4値相補型パスゲ-ト / 近傍論理演算 / 多値論理演算 / ダブルパタ-ンマッチング / 多値情報処理 / 4値CMOS集積回路 / 4値PM・セル / 画像処理プロセッサ
研究概要

前年度においては、本研究代表者らが開発した4値相補型パスゲ-ト(以下4値CPゲ-トと称す)の回路的性質を明らかにすると共に、CPゲ-トを多レベルイオン注入技術で試作しその集積回路実現を行った。本年度は4値CPゲ-トの多値情報処理への応用の一つとして、近傍論理演算による4値画像処理プロセッサの構成について研究を行った。
近傍論理演算に基づくディジタル画像処理に多値論理演算を用いれば、種々の利点を見出すことができる。すなわち、本来一つ一つの画素には、濃淡レベルやカラ-などいくつかのレベルが存在する場合が多く、画像処理演算を行う上で多値論理関数の性質がそのまま適用できる。この近傍論理演算は、テンプレ-トマッチングに帰着できるが、テンプレ-トの状態遷移先が同じ値になるものに対しては、多値論理関数の簡単化手法により、より少ないテンプレ-トに圧縮できることを明らかにした。また、4値符号化により、同時に二つの異なるパタ-ンマッチング、すなわちダブルパタ-ンマッチングが可能となることを示した。
4値PMセルは二つのサブセル、ユンパレ-タとアキュムレ-タにより構成され、それぞれは4値CPゲ-トのみにより実現される。したがって、構造化設計が可能となり設計の簡単化、内部配線量の大幅減少などVLSI化に適している。考案された4値PMセルについて、電子回路解析プログラムSPICEによるシミュレ-ションとレイアウト設計を行った結果、高速性、高密度性、低消費電力性の点で格段に優れていることを確めた。さらに、東北大学においてこの4値PMセルをCMOS集積回路により試作し、その動作が良好であることを実証した。この4値PMセルをアレ-状に配置することにより、画像処理プロセッサを構成することができ、雑音除去、輪郭線の抽出、拡大、縮小、細線化などへ応用できる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 宋奎翼: "相補型パスゲ-トに基づく4値順序回路の構成" 電子情報通信学会論文誌. J72ーDーI. 837-844 (1989)

  • [文献書誌] 亀山充隆: "多値情報処理システムとVLSI化" 電子情報通信学会論文誌. J72ーA. 198-207 (1989)

  • [文献書誌] 樋口龍雄: "多値情報処理ーポストバイナリエレクトロニクスー" 昭晃堂, 195 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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