研究課題/領域番号 |
63850120
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中村 英夫 東京大学, 工学部, 教授 (10013111)
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研究分担者 |
四方田 重昭 パスコ, 情報技術センター, 部長
和田 敬彦 オオバ, 区画整理部, 部長
川口 有一郎 読売東京理工専門学校, 土木工学科, 助教授
清水 英範 東京大学, 工学部, 助手 (50196507)
柴崎 亮介 東京大学, 工学部, 助教授 (70206126)
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キーワード | 土地区画整理事業 / CAD / 路線価土地評価 / 計算幾何学 / 図形処理 / ファジイエキスパートシステム / 目標計画法 / 換地設計 / 2分木構造モデル / 自動換地割り込み |
研究概要 |
本研究は、土地区画整理の合理的な計画策定を計算機により支援するためのシステム構築を目的としている。今年度は、土地区画整理の計画策定作業を街路や公共施設の配置を決定する街区設計、公共施設の整備や画地形状の改善による宅地の利用増進を評価する土地評価、さらに土地評価結果をもとに各地権者に街区を分割する換地設計の3つに分け、それらに対応したサブシステムの開発を試みた。 すなわち、主として専門家の経験や試行錯誤に基づいている計画策定作業を、計算機システムで合理的に支援するための基本的な方法論を構築すると共に、システムの全体構成を明らかにし、これらに基づいて、3つのサブシステムを具体的に構築した。 街区設計支援サブシステムについては、街区や公共施設の位置等の配置からなる設計案を効率良く作成可能なCADシステムを開発した。また、土地評価支援サブシステムでは、専門家の知識を利用して路線価パラメータを設定するファジイエキスパートシステム、さらにそれらのパラメータを他の不動産鑑定評価結果等とのバランスを考慮して、目標計画法により合理的に修正する方法を提案し、その有効性を検証した。 換地設計支援サブシステムにおいては、各画地間の相互位置関係を柔軟に表現でき、しかも操作性も優れている2分木構造モデルを開発し、従来困難とされていた自動換地割り込み機能を有する換地CADを構築した。 このように、今年度は、合理的な支援のための基本的な方法論を構築し、全体を構成する各サブシステムの機能を実現するプログラムの開発もほぼ終了したことから、次年度は、より実用的なシステムを目指していくつかケーススタディを行い、システムの改良を図る予定である。尚、本研究は建設省及び民間設計会社と共同研究委員会を設けて行っている。
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