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1989 年度 実績報告書

高温流体中の異相界面挙動の観察システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 63850143
研究機関東北大学

研究代表者

徳田 昌則  東北大学, 選鉱製錬研究所, 教授 (30006027)

研究分担者 丸川 雄浄  住友金属工業, 総合技術研究所, 部長
石垣 政裕  東北大学, 選鉱製錬研究所, 助手 (60176170)
キーワード超音波 / 溶融金属 / 混相流
研究概要

超音波パルス法を適用し、不透明流体中の異相を検出することは従来行われている。しかし、それらはほとんど常温付近に限られており、高温融体に適用するためにはいくつかに課題が残されている。本研究では400℃以上の高温物体、高温高圧下の融体中の気泡あるいは懸濁粒子あるいはそれらの混合相の検出を行うためのシステムの開発を行っている。本年度はこれらの検出をより定量的に行うために音波の減衰および音速の変化を推定するモデルを作成すると共に、開発したシステムを用いて、溶融錫内での固体粒子および気泡の検出を行った。その結果、以下のような成果が得られた。
(1)気-液(ポリスチレン-水)混合相を透過する音波の減衰率、および音速を測定した。分散粒子の濃度の増加と共に音速はほぼ直線的に増大し、減衰も直線的に増大していくことが分かった。
(2)気-液-固三相の均一気混合相での固体粒子の粒径、濃度および気泡の濃度を推定するモデルを構築した。
(3)昨年度までに開発された高硬度アルミナを材料とした伝達子の形状および構成が音波の伝播挙動におよぼす影響を明らかにした。この場合従来用いられている円柱より角柱の方が指向性に優れていること、リニアスキャンのように複数の振動子を構成する場合には独立した伝達子でプロ-ブを構成する必要があることがわかった。
(4)開発したシステムを用いて溶融錫中を上昇する気泡を検出し、その上昇速度を測定した。その結果とよい対応が得られた。
(5)溶融錫中の沈めた鋼球の濃度と音波の減衰との関係が得られた。
(6)溶融中の介在物相など、より高温の分散相への適用性について検討し、本システムが十分適用可能であることを明らかにした。

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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