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1988 年度 実績報告書

加工性の優れた高強度チタン合金の開発

研究課題

研究課題/領域番号 63850150
研究機関東北大学

研究代表者

花田 修治  東北大学, 金属材料研究所, 教授 (10005960)

研究分担者 石山 成志  日本ステンレス株式会社, 直江津研究所, 副主任
村山 洋之介  東北大学, 金属材料研究所, 助手 (60111308)
斉藤 栄  東北大学, 金属材料研究所, 助手 (40134035)
キーワードβチタン合金 / 変形双晶 / 応力誘起マルテンサイト変態 / 相安定性 / オメガ相 / 変態誘起塑性
研究概要

Tiー16%Vを基準にして、Sn、Zr、Alを添加した合金を溶解し、機械的性質と塑性変形モードとの関係について調査した。Tiー16V、Tiー16Vー4Sn、Tiー16Vー4ZrおよびTiー16Vー6Zrー3Alの溶体化焼入後および加工(冷間圧延、引張試験)後のX線回折、電子線回折を行った。
1.塑性変形モード
Tiー16Vの溶体化材および加工材にはβとωが認められる。Snを添加すると溶体化材ではathermalωの生成が抑制されるが、これを加工すると斜方晶のα″マルテンサイトが生成する。4%以上のSn添加ではα″は誘起されない。またAlを添加してもathermalωは著しく抑制されるとともに、加工でα″が生成しやすくなる。一方Zrを添加してもβとωの強度はほとんど変化しないが、加工によってωの強度は増加する。これは加工によって発生した{332}双晶の内部において優先的なvariantの発達が起ることに起因する。
2.athermalωと塑性変化モード
合金組成と塑性変形モードとの関係から、次のことが結論される。βがαに対して不安定で、しかもathermalωが抑制されるとき、α″が変形によって誘起される。一方βがωに対して不安定で、athermalωが存在しているとき、{332}双晶が誘起され、双晶内部ではω変態が促進される。
3.機械的性質
Sn添加により降伏応力は著しく減少し、その後の加工硬化も比較的小さい。Al添加では降伏応力は著しく減少するが、その後の加工硬化は極めて大きく、ある歪以上では加工硬化係数が急激に減少する。この現象はTiー10Vー2Feー3Alで観察される二段降伏とよく似ており、最初の降伏ではα″変態が、次の降伏では転位の急激な増殖が起っている。これに対してZr添加では応力・歪曲線はほとんど変化しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] S.Ishiyama;S.Hanada;O.Izumi: The First Intemational Conference on the Metallurgy and Materials of Tungsten,Titanium,Rare Earth,Antimony. 1005-1010 (1988)

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公開日: 1990-12-19   更新日: 2016-04-21  

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