研究概要 |
固相接合は比較的低い温度領域においての接合が可能であり、溶融溶接とは異なり溶融凝固の過程がほとんどないという特質をもっている。加熱と加圧によって母材を溶融することなく固体の状態で接合できる固相接合の分野の一つに、突合せ抵抗溶接がある。 抵抗溶接は被接合材を加圧しながら比較的短い時間高電流を流すことによって、接触面間の抵抗によりジェ-ル熱を集中的に発生させて接合を行う。そのため加熱域が接合部近傍に限られ、熱影響が極めて少ない特長を有している。 近年抵抗溶接を用いて被接合材間に充填金属を挿入した研究がある。本研究では、充填金属材料に金属粉末を用い二本の被接合材料間に充填し、一定加圧状態のもとに電流を一定連続と一定断続、または段続と断続段階で流し、充填金属粉末部にジュ-ル熱を発生させて接合を行い、接成部の機械的強度および治金的性質について調べ検討した。その結果通電時間が短い場合には引張強度に差がみられ、この差は付加電流値の大きい方が大きく通電時間にも僅かな差があった。電流の段階付加、断続付加による接合において連続付加による場合に比べ、接合条件の巾、熱影響範囲が狭い、細孔発生の減少等に期待されるものが大である。 平成2年度に行った研究は被接合材にJIS規格H326のC110Wのタフピッチ銅材及びA1050BDのアルミ材である、粉末材はJIS規格1種1号の電解樹枝状の銅粉末、噴霧アルミニウ粉末及びニッケル粉末であった。得られた成果は、アメリカ機械学会のETCE、CMー6 Manafacturing and Design of Composite Structuresで発表、国内では塑性加工学会、溶接学会で発表する。 1.PDーVol.37,Compost Material Teソhnology,ASME Jan.20〜23,1991. 2.塑性加工春季講演会1991年5月10日〜12日 3.溶接学会、1991年10月
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