• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1988 年度 実績報告書

高分子/液晶ハイブリッド型超薄膜のマイクロエレクトロニクスへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 63850182
研究機関九州大学

研究代表者

梶山 千里  九州大学, 工学部, 教授 (60037976)

研究分担者 菊池 裕嗣  九州大学, 工学部, 助手 (50186201)
キーワード高分子@液晶ハイブリッド型薄膜 / 光スイッチング / 電気ー光情報変換機能 / マイクロエレクトロニクス
研究概要

高分子/液晶ハイブリッド型薄膜を水面展開法及びバーコート法により調製した。熱的測定及び走査型電子顕微鏡観察の結果から、高分子/液晶ハイブリッド型薄膜は、液晶物質が60〜70重量パーセント存在するにもかかわらず高分子と液晶が互いに三次元連続相として入り組んだ凝集構造となっていることが明らかとなった。本科学研究費補助金により購入したインピーダンスアナライザーを用いて、ハイブリッド型薄膜の動的なアドミッタンスを測定し、その実数部及び産数部から誘電損失率及び誘電率を評価した。ハイブリッド型薄膜を高分子と液晶の複合誘電体とみなし、凝集構造に基づいてモデル計算を行った。その結果、ハイブリッド型薄膜における実測値と良い一致を示し、膜中の液晶ドメインの直列及び並列成分の誘電的な分率パラメータを決定することができた。これらの測定からハイブリッド型薄膜の液晶相に有効に印加される電界を評価し、液晶の電界に対する応答速度を予測した。既存の光スイッチング測定装置を用いてハイブリッド型薄膜中の液晶の電界に対する応答速度を実測した。その結果、凝集構造に基づく誘電的解析より予測した応答挙動と良く一致した。また、理論計算よりマトリックス高分子の電気伝導度及び誘電率が液晶に対して高い場合、液晶相に印加される電界強度が大きくなり応答速度が向上することがわかった。そこで、電気伝導度及び誘電率が極めて大きいゴム系の高分子を用いてハイブリッド型薄膜を調製した。その結果、印加交流電界の広い周波数範囲にわたって優れた応答特性が観測された。
以上の結果より、高分子/液晶ハイブリッド型薄膜の優れた電気ー光情報変換機能が示され、マイクロエレクトロニクスへの応用に関する基礎的データが蓄積された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Tisato Kajiyama: Journal of Membrane Science. 36. 243-255 (1988)

  • [文献書誌] Tisato Kajiyama: New Polymeric Material. 1. 99-106 (1988)

  • [文献書誌] Tisato Kajiyama: Journal of Macromolecular Science-Chem.A. A25. 583-600 (1988)

  • [文献書誌] Tisato Kajiyama: Chemistry Letters. (1989)

  • [文献書誌] Tisato Kajiyama: Chemistry Letters. (1989)

URL: 

公開日: 1990-12-19   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi