研究課題/領域番号 |
63850187
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
阿尻 雅文 東京大学, 工学部, 助手 (60182995)
|
研究分担者 |
服部 達彦 東亜合成化学工業, 主席研究員
原田 勝可 東亜合成化学工業, 研究員
小島 紀徳 成蹊大学, 工学部, 講師 (10150286)
|
キーワード | 流動層 / CVD / シリコン / 多結晶 / クロッギング / 微粉 / 速度 / モノシラン |
研究概要 |
本年度の研究においては、流動層CVDプロセスのPerformance(成膜速度、微粉生成速度)の予測および、微粉を生成しない条件下においていかにクロッギングを防ぐかの実験的策定を目的とした。流動層CVD反応装置は、シラン分解反応の触媒となる金属粒子の混入を防ぐため、石英製とした。シランガスの反応率は、固定層反応装置を使って評価した反応速度および気泡モデルにより十分説明できた。550ー770℃、シラン分圧40kPa以下、400ー600μのSi粒子、U_0/U_<mf>=3-6の条件下では、気泡からの物質移動の影響はほとんどなくほぼ反応律速で反応が進行することがわかった。濃度および温度が高い微粉生成条件下では、反応シランガスはほとんど微粉となり、流動媒体粒子によりかなりの量捕集され析出Siとなり、数%が微粉としてフィルターに捕集された。濃度および温度が低い非微粉生成条件下では、反応したシランガスの数十%は析出し、フィルターに捕集された量は非常に小さかった。過去報告された結果を含めクロッギング生成条件を温度と濃度の関数として整理したところ、非微粉生成条件下では濃度温度を上げ、成膜速度が高くなるとクロッギングするが、微粉生成条件下では、濃度温度が高いにもかかわらずクロッギングしにくいことがわかった。微粉生成条件である700℃40kPaから実験を始め、濃度を20kPaに下げ非微粉生成条件に近づけたところ、クロッギングすることを確認した。微粉が生成すると成膜せず、微粉の生成が小さいと成膜することがわかった。製品の品質を考えると微粉を生成せずクロッギングせず成膜させることが重要である。ノズル型流動層を用いることにより、粒子の移動速度を速くさせることができ、非微粉生成条件下でも高い反応速度で成膜させることに成功した。
|