研究課題/領域番号 |
63850188
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
橋本 伊織 京都大学, 工学部, 教授 (40026076)
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研究分担者 |
阪本 俊幸 古河電工(株), FA技術部, 部員
沼波 正衛 古河電工(株), 設備部, 部長
大嶋 正裕 京都大学, 工学部, 助手 (60185254)
長谷部 伸治 京都大学, 工学部, 講師 (60144333)
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キーワード | 押出機 / フッソ樹脂 / メルトフラクチャ / ス-パ-シア- / プロセス制御 |
研究概要 |
本年度は、“押し出し加工プロセスの現象解析"に焦点を当て研究を進めた。 増々の需要の拡大が見込まれるフッソ樹脂を押出機より押し出した場合、押出量が多い状態では、大半の場合、押出物の表面形状が乱れる。しかし、ある特定の押出量の領域において、一時的に表面形状がなめらかになる、ス-パ-シア-領域と呼ばれる現象が起こる。本年度の研究は、ス-パ-シア-現象およびその現象の前兆として現れる表面形状の乱れの現象(メルトフラクチャ現象)が押出機の操作条件・設計条件とどのような因果関係にあるかを実験を通して明らかにし、このス-パ-シア-をさらに高押出量領域で安定に実現させ、生産性を向上させるためには、如何にすべきかを検討した。その結果、 1)ス-パ-シア-の生じる点のせん断速度は、ダイス細管の長さを長くするほど大くきなる。また、ダイス流入角を小さくするほど、およびダイス部の設定温度を、高くするほどス-パ-シア-が生じるせん断速度は大きくなる。 2)ス-パ-シ-ア現象は、ダイス細管部でのせん断応力がある値になったとき起こり、その値は、ダイス部の設定温度の関数になっており、材料の粘弾性特性に起因している。 3)メルトフラクチャ-現象時に起こる。ダイスヘッド部の樹脂圧力の周期的振動は、ダイス部設定温度の関数になっている。 以上のことを明らかにすることができた。特に、3)の樹脂圧力の周期的振動現象については、圧力の動的挙動を表現できるモデルをも提案している。 これらの結果も含めた3年間の研究成果は実機で検証され、その有効性を確認している。
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