研究課題
試験研究
1)貝化石・ケイソウ土耐火レンガ粉末両試料と有機物を混合する方法について100l容ポリバケツを用い、有機物の原料としておから残渣と圧砕もみがらを培地とする人工培養キノコ残渣に対する各種混合割合と常温における複合体生成物の性状を比較検討した。原料有機物重量に対して貝化石5、10、20%、ケイソウ土5、10、15%、貝化石+ケイソウ土各々10%、ケイフン20%、同10%、ケイフン10%+ケイソウ土10%、ケイフン+貝化石各々10%、ケイフン10%+貝化石5%、ケイフン300%+貝化石50%および対照の14試験区を設け7月から10月にかけ約100日間比較したところ、貝化石入りのものが有機質肥料としてすぐれたものとなった。2)原料量を多くして、詳細に比較検討するため、1ロット当たり約3トンとなるようにして、貝化石10%、ケイソウ土耐火レンガ粉末10%、貝化石+ケイソウ土各々5%および対照の4処理区について冬期12ー3月に約100日間、複合体の変化を比較したところ、相対的に貝化石処理区は早く熟成し、ケイソウ土区はこれに続いた。3)複合体の汁の部分とケイソウ土耐火レンガ粉末より粒状品を試作し、これの溶解性などを比較した。4)有機複合体の性質を実際的肥効を通じてみるために露地トマト、水稲、大麦について畑、ポット、プランター試験により炭カル、ケイカルおよび市販の有機物等施用のものと生育、養分吸収および土壌養分量などを比較した。試作複合体は適量使用により肥効のあることが推定された。複合体のイネへの施用によって土壌中の可給態ケイ酸量は増えるが効率よくイネへ吸収させる方法については研究の余地がある。5)長野県内須坂地域の専業農家圃場20ケ所(野菜畑16、果樹4)について複合体施用適量算出のために土壌肥沃度について分析した。
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