研究課題
魚介類のフレ-バ-は、海の食物連鎖の影響をうけ、直接・間接、餌料生物である海洋微細藻類や海藻に起因すると推定される。本研究では、魚介類のフレ-バ-の分析を揮発性イオウ化合物を中心に行うとともに、それらフレ-バ-を微細藻類から生産しようとした。また、それらフレ-バ-を、魚介類の摂餌誘因などの養殖漁業への応用、医薬品としての利用の道を開こうとした。本年度までの得られた成果は下記の通りである。1.アサリやイカのフレ-バ-の分析を行い、ジチアジンやジアチアジンを見出した。2.渦鞭毛藻Crypthecodinium cohniiからジメチル・β・プロピオテチン(DMPT)を主成分とするウニのフレ-バ-を抽出した。3.本藻の大量培養のための培地組成を確立し、細胞収量4g(湿重)1lを得た。4.DMPTがタイやハマチの摂餌誘因物質として有効であることを示した。5.DMPTが高い抗胃潰瘍性を示すことを明らかにした。
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