研究課題/領域番号 |
63860030
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
長堀 金造 岡山大学, 農学部, 教授 (30032973)
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研究分担者 |
足立 忠司 岡山大学, 農学部, 教授 (20012007)
天谷 孝夫 岡山大学, 農学部, 助教授 (80033265)
三野 徹 岡山大学, 農学部, 教授 (10026453)
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キーワード | 電極配置 / みかけ比抵抗 / 土壌調査 / 間隙率 / 含水率 / 粒度 / 土壌構造 / 電気伝導度 |
研究概要 |
最近急速な発展を遂げた新しい地下探査技術ならびにコンピュ-タによる逆解析手法を活用して、農業土木工事が主として対象とする、比較的地表近くの土壌層の物理的・化学的特性の調査法の開発が本研究の目的である。最終年度である本年度は、前年度までの調査・実験の補完と、土壌調査に適した新しい調査法の開発を行った。本年度に行った研究の概要は次の通りである。 (1)現地における調査結果を総合的に検討して、電気比抵抗による土壌・土層の調査法はきわめて有効であることが結論づけられた。しかしながら、従来の電気探査法は、比抵抗の測定法ならびに解析法のいずれも、土壌調査用に改良を計る必要があることが明らかになった。 (2)土壌の化学特性調査の代表例として酸性硫酸塩土壌を取り上げ、その生成メカニズムならびにその調査への電気比抵抗法の応用について検討を進めた。その結果、直接pHの値を計ることは出来ないが、酸性硫酸塩土壌の生成環境を総合的に反映する指標として、電気比抵抗は植生分布とともに有用であることが明らかになった。 (3)従来の方法は地質調査を主目的にしており、分解能の点で土壌調査法としては改良しなければならないことがわかった。そこで分解能を向上のための電極配置ならびに解析理論の検討を行い、土壌調査に適した新しい方法を開発した。今後、この方法の適用事例をさらに積み重ね改良を図って行く必要がある。 (4)見かけ比抵抗を解析する作業を自動化するために前年度に新しく開発した逆解析手法については、改良を加えたがその安定度には問題を残しており、今後も引き続いて改良して行く必要がある。 (5)本研究の遂行過程で、電気比抵抗のみならず電位も土壌調査に対してきわめて有効であることが判明した。
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