研究課題/領域番号 |
63860033
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
農業機械
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
古池 寿夫 宮崎大学, 農学部, 教授 (60040804)
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研究分担者 |
御手洗 正文 宮崎大学, 農学部, 助手 (60094083)
唐木 与志夫 小橋工業(株), 事業開発部, 開発課長
有本 識美 多木農工具(株), 研究部, 研究部長
岡田 芳一 宮崎大学, 農学部, 教授 (70040839)
永田 雅輝 宮崎大学, 農学部, 助教授 (80041002)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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キーワード | 播種機 / マルチシ-ダ / マルチ栽培 / 精密播種 / 位置決め播種 / 欠粒補償機構 / コンピュ-タ制御播種 |
研究概要 |
本研究は畑作物の生産性向上に有望なフィルムマルチ栽培に関する高精度な播種システムの開発について研究を行ったものである。本栽培の播種ではフィルム孔へ播種することが最大の条件であることから、播種位置の限定、播種許容範囲の極小という激しい制約があり、裸地栽種概念では対応し切れない。 そこで、フィルム孔の中心部への播種を可能とすることを目標に、フィルム孔を認知し欠粒補償機能を持つマイクロコンピュ-タを用いた精密播種システムの開発に取り組んだ。その結果、播種速度とフィルム孔径を入力情報に、刻々と計算・演算しながら播種するZ80CPUを用いたマルチ播種専用のマアクロコンピュ-タによる精密播種システムを完成した。播種機構には電子機器を用いたが、各々にフィルム孔を検出する光センサ-は孔の有無の判断が可能であったこと、フィルム孔と播種位置との同期には歯車式両開きシャッタ-機構が有利であったこと、デジタル播種での多関節型アクチュエ-タは各関節毎に速度制御をすることで合理的な播種動作となど適用性は高く評価し得た。大粒の落花生、トウモロコシ種子や、小粒の大根、レタス、ゴボウ種子などを用いた室内基礎実験では直径3cmまたは4cmのフィルム孔の中心部へ進入率90〜99%の高い割合で播種可能となったことより、目的の播種位置を判別する「位置決め播種」は達成できた。 トラクタ牽引式の実用機(コンピュ-タ制御型マルチシ-ダ)も製作したので、高精度な播種の機械化を組み入れたマルチ栽培の機械化一貫体系が確立できることから、品目並びに規模拡大の可能性が期待される。 なお、今後に本研究に関してはマイクロコンピュ-タの1回路で複数条を管理できるよウなプログラムの開発とハ-ドの改造をしてさらに実用化に導くものである。
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