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1990 年度 実績報告書

細胞融合菌導入による家畜の粗繊維利用性向上に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63860038
研究機関名古屋大学

研究代表者

奥村 純市  名古屋大学, 農学部, 教授 (10023425)

研究分担者 大宮 邦雄  三重大学, 生物資源学部, 教授 (60023488)
清水 祥一  名古屋大学, 名誉教授 (00025842)
古瀬 充宏  名古屋大学, 農学部, 助手 (30209176)
村松 達夫  名古屋大学, 農学部, 助教授 (60166303)
キーワードノ-トバイオ-ト鶏 / 消化管定着性 / 繊維分解菌 / 繊維消化率 / 繊維分解酵素
研究概要

鶏ヒナに高繊維飼料を給与して、通常及び無菌環境下で飼育したところ、これまで飼料中の不消化物と考えられていた繊維の一部をエネルギ-源として、特に飼料中にエネルギ-が不足する際、成長のために有効に利用できることが判明した。外来繊維分解細菌の消化管への定着性を調査するため、無菌鶏へ高セルロ-ス分解能を有する<Ruminococcus albus>___ー(RA)を導入し、ノ-トバイオ-ト鶏の作出を試みた。その際、未同定の共生菌(<Staphylococcus warneri>___ー、SW)も同時に導入され、SWのみが定着した。SWが定着したノ-トバイオ-ト鶏及び無菌鶏、通常鶏による栄養代謝試験を行い、成長並びに窒素、エネルギ-及び繊維利用性を比較した。ノ-トバイオ-ト鶏と無菌鶏の成績には上記の項目に差がみられず、定着したSWは宿主鶏の栄養素利用性に影響を与えないことが判明した。両菌株接種後の試験期間を7週間とし通常環境でブロイラ-の成長試験を行い、より実用的な条件下での細菌接種の効果を調査した。その結果、成長ならびに飼料摂取量が細菌接種によって約20%もの大幅な上昇を示した。通常鶏を用いて繊維分解酵素の飼料添加による成長促進作用を検討したところ、酵素添加レベルが500ppmで成長が改善され、飼料効率ならびに繊維消化率向上の傾向がみられた。さらにより実用的なブロイラ-による試験を行ったところ、繊維分解酵素添加が成長促進につながることが判明した。飼料繊維源としてのセルロ-ス(C)とコ-ンダイエタリ-ファイバ-(CDF)を比較したところ、CDFは20%までの配合であれば、同レベルのCと同等な栄養価を持つことが明らかになった。高セルロ-ス分解能を有するRAからセルロ-ス依存性でかつペニシリン耐性を示すプラスミドを単離することに成功した。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Tatsuo Muramatsu: "Effect of the gut microflora on digestible energy and fiber digestion in chicks fed a high fiber diet" American Journal of Veterinary Science,.

  • [文献書誌] Tatsuo Muramatsu: "Effect of bacterial inoculation on energy utilization and fiber digestion of germーfree chickens" Poultry Science,.

  • [文献書誌] Tatsuo Muramatsu: "Effect of inoculated gut bacteria on growth and fiber digestion of broilers" Poultry Science,.

  • [文献書誌] Tatsuo Muramatsu: "Improved growth performance by an enzyme supplement in the chicken" Japanese Poultry Science,.

  • [文献書誌] Tatsuo Muramatsu: "Comparison of utilization of cellulose and corn dietary fiber as energy source by chicks" Poultry Sciene,.

  • [文献書誌] Kunio Ohmiya: "Celluloseーdependent and penicillinーresistant plasmids isolated from <Ruminococcus>___ー <albus>___ー" AsianーAustralasian Journal of Animal Science. 2. 501-502 (1989)

  • [文献書誌] Chieko Hoshino: "Establishment of <Staphylococcus>___ー <warneri>___ー in digestive tract of germーfree chicks and isolation of the bacterial plasmid" Animal Science and Technology,.

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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