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1988 年度 実績報告書

内在性レクチンの組織細胞化学的応用に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 63870001
研究種目

試験研究

研究機関杏林大学

研究代表者

平野 寛  杏林大学, 医学部, 教授 (10086481)

研究分担者 笠井 献一  帝京大学, 薬学部, 教授 (40001052)
キーワード内在性レクチン / 組織細胞化学 / ニワトリ胚 / 発生と分化 / 遺伝子クローニング
研究概要

〈ニワトリ・レクチンについて〉
(1)14Kレクチンの遺伝子をクローン化するのに成功し、その構造を解明した。レクチンたんぱく質は、4個のエクソンと3個のイントロンからなることが判明した。(2)16KレクチンのcDNAのクローン化にほぼ成功し、約90%のアミノ酸配列が解明できた。その配列は、ニワトル14Kおよびヒト・レクチンとかなりの相同性を示し、16Kレクチンもまた、同じ祖先たんぱく質から進化してきたことが判明した。(3)ニワトリ胚の肢芽における軟骨形成に際して、16Kレクチンが間充織細胞の凝集を促進することが示された。
(4)ニワトリ胚表皮内における14Kレクチンの局在を免疫細胞化学的手法により光顕的並びに電顕的に追究し、in vitro系におけるその分布パターンが、EGF、DMSO、またはVA投与により変化することを確認した。
〈ヒト・レクチンについて〉
(1)肺のcDNAライブラリーから、14KレクチンのcDNAをクローン化することに成功した。これより導かれたアミン酸配列は、胎盤レクチンについてたんぱく質レベルで既に決定していた配列とまったく一致した。従って、胎盤と肺では同一のレクチンが発現されていることが明確になった。(2)上述の方法で得られたクローンを発現ベクターに組み込み、大腸菌内でヒト・レクチンを生産させることに成功した。(3)いくつかの癌組織では、レクチンがハプテン糖(ラクトース)なしに抽出されることから、レセプターの種類・性状に変化が起っていることが示唆された。また14Kレクチン以外の35Kレクチンがしばしば検出された。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Akimoto Y;Obinata A;Endo H;Hirano H: Cell Tiss Res. 254. 481-485 (1988)

  • [文献書誌] Takata K;Akimoto Y;Ogura K;Yamagishi S;Hirano H: J Electr Microsc. 37. 346-350 (1988)

  • [文献書誌] Kasai K: Lectins. 6. 417-420 (1988)

  • [文献書誌] Hirabayashi J;Kasai K: J Biochem. 104. 1-4 (1988)

  • [文献書誌] Hori T;Nishiyama F;Anno Y;Tanaka S;Watanabe T;Hirano H: Neurosurgery. 23. 52-57 (1988)

  • [文献書誌] 平野 寛: 電子顕微鏡. 122. 163-186 (1988)

  • [文献書誌] Hirano H;Akimoto Y;Kawakami H;Oda Y;Kasai K: "Localization of β-galactoside-binding lectin in embryonic chick epidermis.In:Glycoconjugates in Medicine" Professional Pastgraducte Services., 8-13 (1988)

  • [文献書誌] 平野 寛、川上速人: "糖鎖の組織細胞化学・組織細胞化学1988(日本組織細胞化学会編)" 学際企画, 59-79 (1988)

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公開日: 1990-12-19   更新日: 2016-04-21  

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