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1989 年度 実績報告書

呼吸筋不全の人間工学的療法

研究課題

研究課題/領域番号 63870035
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

金野 公郎  東京女子医科大学, 内科, 教授 (40006771)

研究分担者 若井 安理  東京女子医科大学, 内科, 助手 (60210853)
山口 美沙子  東京女子医科大学, 内科, 助手 (50147394)
吉野 克樹  東京女子医科大学, 内科, 助手 (50120085)
滝沢 敬夫  東京女子医科大学, 内科, 教授 (70075159)
キーワード呼吸筋不全 / 呼吸不全 / 呼吸筋 / 携帯用酸素濃縮器 / 携帯用人工呼吸器
研究概要

呼吸筋不全の人間工学的療法として昭和63年度より携帯用酸素濃縮装置および携帯用体外式demand型人工呼吸器を開発・臨床応用を行って来た。以下に2機種について本年度の研究成果を述べる。
1.携帯用酸素濃縮装置
本装置の臨床効果の改善を目的とし、キャパスタンス式圧力センタ-を内蔵する呼吸同調装置を併設した。本センサ-のトリガ-レベルは0.4mmH_2Oで、かつ設定された時間以上有効な信号が制御装置に伝達されない場合、バルブが開放され、濃縮器から定常流に切りかわる安全システムも取り入れている。呼吸同調装置の併用により濃縮装置の定常流、4L/分より6L/分以上の増加がみられ、同時に現在在宅酸素療法施行中の慢性呼吸不全例においても動脈血酸素飽和度は約5%の増加がみられ、臨床的有用性が確認された。
2.携帯用体外式demand型人工呼吸器
本装置はchest wall suit、呼気・呼気感知センサ-および駆動機構を有する本体部分よりなる。本年度はさらに呼気・呼気感知センサ-として前述したキャパスタンス式圧力センサ-を併用し、電源もAC、DCバッテリ-および自動車バッテリ-のいずれもが使用可能となっている。又肩かけまたは付属のキャリア-で楽に移動できる重量(約6kg)となっている。自動車走行中における評価は呼気抵抗負荷条件下で自動車バッテリ-を動力源として本装置を装置し、主にBorg score(呼吸困難の評価)によって効果判定を行った。
健常者の呼気抵抗負荷条件下で本装置使用によって換気量の増加、Borg scoreの改善、換気酸素利用率の改善がみられ、一方自動車走行中においても同様の効果がみられ、本装置が呼吸筋不全の人間工学的治療機器として有効であることが確認された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 阿久津敏恵,渡辺敏恵,金野公郎: "酸素濃縮装置" 肺と心. 37. 27 (1990)

  • [文献書誌] 金野公郎,杉山吉彦,阿久津敏恵,飛田渉,野城真理,諏訪邦夫,新田澄郎: "呼吸ケア-の新展開" 医用電子と生体工学. 21. 41 (1989)

  • [文献書誌] 金野公郎: "呼吸筋のエネルギ-調節" 人工呼吸. 6. 6 (1989)

  • [文献書誌] 朝戸裕子,金野公郎: "呼吸筋疲労と栄養" 集中治療. 2. 63 (1990)

  • [文献書誌] 金野公郎,吉村章子,阿久津敏恵,渡辺敏恵: "呼吸筋不全-人間工学的治療機器を中心に" 現代医療. 22. 1800 (1990)

  • [文献書誌] 金野公郎,滝沢敬夫ら: "呼吸器疾患-最近の話題" 富士レビオ株式会社, 189 (1990)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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