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1988 年度 実績報告書

内視鏡的上部尿路砕石用レーザー装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 63870066
研究種目

試験研究

研究機関東京大学

研究代表者

阿曽 佳郎  東京大学, 医学部(病), 教授 (00009961)

研究分担者 朝蔭 裕之  東京大学, 医学部(病), 助手 (20191851)
押 正也  東京大学, 医学部(病), 助手 (60143468)
中村 昌平  東京大学, 医学部(病), 講師 (40107636)
簑和田 滋  東京大学, 医学部(病), 講師 (00126179)
東原 英二  東京大学, 医学部(病), 助教授 (00092312)
キーワードレーザー砕石 / 尿路結石 / パルスレーザー光 / シュウ酸カルシウム / リン酸カルシウム / 組織障害作用 / 内視鏡画像処理 / 波長可変レーザー砕石器 / 尿管
研究概要

レーザーを用いて尿路結石破砕を行なう為の最適な波長について検討した。また、この結果を踏まえ、結石破砕時に個々の結石成分に応じた波長を用いる為に、結石の内視鏡画像から結石成分の固定を試みた。
1.積分球面計を付設した分光光度計で修酸カルシウム結石(Ca・OX)とリン酸カルシウム結石(Ca・P)及びヒト尿管の反射率を測定し、両結石ともに反射光のピークは1000nm付近にあり、短波長となるに従い反射率が低下すること、この傾向はCa・OXよりCa・Pで強いこと、及び尿管の反射率が410nm〜510nmで高いことが示された。
2.結石への吸収が高く尿管組織への吸収が低い可視域スペクトラムのうち、480nmと504nmのパルスレーザー光を比べると、波長の短い480nm光の方が低出力で衝撃波(音)が発生し、特にCa・Pで顕著であった。
3.雑種成犬を用いた膀胱及び尿管への照射による組織障害作用は480nmと504nmでは大差なく、ともに粘膜下出血、筋層上部の断裂を認めた。
4.結石成分別にビデオに収録した内視鏡画像を、画像処理用コンピューターを用いて解析し、結石表面画像の赤・緑・青3色の輝度及び比を測定することにより結石成分を術前に推定しうる可能性が示された。
以上より、結石の種類によっては結石破砕には既に実用化されている504nm光より短波長のレーザー光が有効に結石に吸収されることが示され、組織障害の程度は504nmと比べて大差なく安全性も劣るものではないことが認められた。また、破砕の対象となる結石の成分を内視鏡画像から同定することにより、結石破砕に際して個々の結石に有効な波長を設定できる可能性が示された。よって波長可変のレーザー砕石器は臨床上有用であると考えられる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 東原英二: 第9回日本レーザー医学会大会論文抄録集. 106 (1988)

  • [文献書誌] Eiji Higashihara.et al.: Journal of Urology.

  • [文献書誌] 木村明: 医科器械学. (1989)

  • [文献書誌] 佐山孝: 日本泌尿器科学会雑誌.

  • [文献書誌] 福庭雅洋: 日本泌尿器科学会雑誌.

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公開日: 1990-12-19   更新日: 2016-04-21  

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