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1988 年度 実績報告書

体外受精における卵子冷凍保存法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 63870067
研究種目

試験研究

研究機関慶応義塾大学

研究代表者

飯塚 理八  慶應義塾大学, 医学部産婦人科学教室, 教授 (70050995)

研究分担者 伊藤 仁彦  慶應義塾大学, 医学部産婦人科学教室, 助手 (50168340)
吉田 丈児  慶應義塾大学, 医学部産婦人科学教室, 助手 (70191591)
境田 通泰  慶應義塾大学, 医学部産婦人科学教室, 助手 (80187004)
森定 優  慶應義塾大学, 医学部産婦人科学教室, 講師 (40051552)
小林 俊文  慶應義塾大学, 医学部産婦人科学教室, 助教授 (30051460)
キーワードヒト未受精卵 / ヒト受精卵 / マウス受精卵 / 凍結保存 / 凍結保護剤 / 体外受精 / 本邦初の妊娠例 / コンピュータ画像解析
研究概要

本年度は、ヒト未受精卵の凍結保存の基礎研究として、受精卵を用いた凍結及び解凍の諸条件の検討を行った。対象は、実験動物としてICR系マウスを、また臨床研究では倫理的規定に基づく所定の手続を踏まえたヒト受精卵を使用した。第1段階では、マウスでは8細胞期胚及び4細胞期胚を用い、ジメチルスルフォキシドを凍結保護剤とする凍結プログラムを開発した。凍結保護剤の添加方法、添加の時間間隔、室温下の平衡時間、植氷操作の諸条件、植氷後の平衡時間、及び急速凍結の開始温度について、約100種類の条件を検討し、至適条件の設定に成功した。即ち、ジメチルスルフォキシドは、3段階に分けて順次高濃度の溶液を作製し、最終濃度1.5モルとすること。各段階の所要は、5分間隔が最適であり、それ以上の時間では成績が低下すること。最終濃度に達した後の平衡時間は10分が望ましいこと。植氷は手動でも自動でも受精卵に与える物理的衝撃には差が無く、植氷後の平衡時間は30分とすること。その後の緩慢凍結は氷点下40度迄で十分であり、以後は急速凍結でも良好な成績をあげられること、等が判明した。第2段階では、決定された至適凍結プログラムに従い、凍結胚の解凍方法に関して諸条件の検討を行った。即ち、細胞外凍結保護物質として近年注目されている蔗糖を中心に、添加の有無による成績の変化、至適濃度の設定、更に解凍操作中の温度環境が胚に及ぼす影響を検討したところ、蔗糖を0.1モルないし0.5モル添加して室温で解凍操作を行う場合に最も胚の蘇生率と発生率が高いことが判明した。第3段階では、以上の知見を基に体外受精におけるヒト受精卵を対象として凍結保存と解凍を行った。その結果、平成元年2月にわが国初の凍結受精卵による妊娠に成功した。詳細に関しては次年度の報告に記載する予定である。来年度は、コンピュータによる画像解析を加え、安全性を検討する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 飯塚理八: 病態生理. 6. 433-439 (1987)

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公開日: 1990-12-19   更新日: 2016-04-21  

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