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1989 年度 実績報告書

発音時における磁気及び赤外線センサを応用した舌並びに下顎運動解析システムの新開発

研究課題

研究課題/領域番号 63870075
研究機関広島大学

研究代表者

長澤 亨  広島大学, 歯学部, 助教授 (20034168)

研究分担者 野崎 晋一  広島大学, 歯学部, 助手 (50208336)
大川 周治  広島大学, 歯学部附属病院, 講師 (90144865)
キーワード磁気センサ / 発光ダイオ-ド / 舌運動 / 舌顎運動
研究概要

昨年度の研究において舌と下顎の動態を同時に記録し、分析が行えるようになったので、今年度は個性正常咬合者十名に実際的口蓋床(0.3mmならびに1.5mmの厚さ)装着して、発音時の舌と下顎の動態の変化を観察して、次の結果を得た。
1)運動開始時からの起音時までの時間的遅れは、舌および下顎ともに被検音によって特有の値を示し、口蓋床装着時には非装着時よりも有意に延長した。
2)舌の運動範囲は前後、上下方向とも口蓋床装着時には有意に大きい値を示した。一方、下顎の運動範囲は前後方向において口蓋床非装着時と装着時の間に有意差を認めなかったが、上下方向において口蓋床装着により有意に大きくなった。
3)最高運動速度は、舌および下顎ともに口蓋床装着による明かな変化傾向を示さなかった。
4)不明瞭言語出現率は、口蓋床装着により有意に増大した。さらに調音部位別不明瞭語出現率は、増加率の著明なものから歯音、軟口蓋音、両唇音、歯茎音、硬口蓋音、喉腔音の順であった。
5)歯音〔sa〕発音時の舌および下顎の調音部位は、口蓋床装着により変化し、先行子音/s/構音時の両者の協調関係が変化することを認めた。
以上のことから、実験的口蓋床装着により舌および下顎の動態ならびにその課程に生じる音声に変化が認められ、さらに舌運動および下顎運動の協調関係にも影響が及ぶことが明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 堂脇一朗: "実験的口蓋床が発音時の舌および下顎の形態に及ぼす影響に関する研究" 広島大学歯学雑誌. 21. 60-75 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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