研究課題/領域番号 |
63870082
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
西連寺 永康 日本大学, 歯学部, 教授 (40058839)
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研究分担者 |
新井 嘉則 日本大学, 歯学部, 助手 (20212607)
大木 亨 日本大学, 歯学部・放射線, 助手 (20152069)
橋本 光二 日本大学, 歯学部, 講師 (90139197)
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キーワード | パノラマ撮影法 / 障害陰影 / ボケ像 / デジタルサブトラクション / コンピュ-タ |
研究概要 |
従来のパノラマX線撮影法では、被写体を透過したX線は、その部分のすべての情報を含んでいるが、断層面に一致した部分の情報のみを画像として成立させ、その他の部位の情報はボケ像として捨て去っている。そこで、歯顎顔面域用デジタルパノラマグラフ装置ではこれら未利用の情報を含めてすべての情報を、1回の撮影で記録し、希望する任意のパノラマ像を再構成することが可能な装置を構成した。 この装置は大きく(1)回転走査系、(2)入力録画系、(3)再構成系の3つの部分から成っている。すなわち、(1)回転走査系では、従来法と同様に被写体のまわりを回転しながらスリット状のX線ビ-ムでスキャンし、(2)入力録画系では、被写体を透過してきたX線ビ-ムを蛍光板によって可視像に変換して、超高感度カメラでとらえて光ディスクに録画した。(3)再構成系では、録画したスリット画像から希望する任意のデジタルパノラマ像を合成した。 つぎに、従来のパノラマ像で特に診断上特に問題となっていた、障害陰影の除去を試みた。ここでは、コンピュ-タシミュレ-ションによってボケ像を予測して、原画像からこれらをサブトラクションを行った。結果、障害陰影のないデジタルパノラマ像を得ることができた。また、従来のパノラマ装置では歯軸傾斜の著しい歯を断層域内に位置付けることは困難であった。そこで、立体的な断層面を設定してデジタルパノラマ像の合成を試みた。結果、従来のパノラマ像と比較してボケが生じることがなく画質の著しい改善が行えた。 これらによって、顎関節症の診断治療、合理的な義歯やインプラント手術が可能となり、歯科X線診断の可能性を大幅に拡大することが期待できた。
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