• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1988 年度 実績報告書

マクロリド,ポリエーテル抗生物質及び化学的ハイブリッドの合成研究

研究課題

研究課題/領域番号 63870088
研究種目

試験研究

研究機関北海道大学

研究代表者

米光 宰  北海道大学, 薬学部, 教授 (60001038)

研究分担者 中島 範行  北海道大学, 薬学部, 教務職員 (40188959)
堀田 清  北海道大学, 薬学部, 助手 (50181540)
西田 篤司  北海道大学, 薬学部, 助手 (80130029)
浜田 辰夫  北海道大学, 薬学部, 助教授 (40001979)
キーワードマクロリド抗生物質 / ポリエーテル抗生物質 / 立体選択的合成 / 保護基 / マクロラクトン閉環反応 / 分子内ウイテック・ホーナー反応
研究概要

マクロリド、ポリエーテル抗生物質は、医薬として重要なばかりでなく、極めて複数な構造を有し、人工合成困難な化合物群に属する。本研究では、多数の置換基をもつそれらの化合物を、それぞれ2つのフラグメントに分けて立体選択的に合成し、縮合して人工合成する。以下に本年度にえられた研究成果の概要を記す。
I.マクロリド系抗生物質の合成。1)エリスロノリドAの合成。エポキシドの新しい還元的開裂法を開発し、これを鍵反応として2つのフラグメントを合成し、両者を縮合、ノンキレーションによる選択的メチル化、山口法を改良してマクロラクトン化を超高率で行ない全合成を完了した。
2)カルポノリド類の合成。2つのフラグメントのエステル化後、βーケトスルホキシドとアルデヒドの分子内ウイテック・ホーナー反応を鍵反応として、先ずニッダノリド、カルボノリドBを高収率で合成した。さらにジエノン部へのαーアルコールへの選択的還元により、ロイコノリド類を合成し、さらにβーエポキシ化とαーアルコールへの還元反応を併用してマリドノリドの合成にも成功した。 II.ポリエーテル系抗生物質の合成。1)サリノマイシンの合成。中央部アルデヒドと右部アセチレンを立体選択的に合成し、両者を縮合し、ビススピロケタール部を構築したのち、左部アルデヒドとクロス・アルドール反応を行ない。サリノマイシンの高選択的合成を完了した。この合成ではMPM保護基が極めて重要な役割を果した。
2)ラサロシドAおよびイソラサロシドAの合成。熱力学的条件下におけるキレーション制御による酸触媒閉環反応を用いる置換テトラヒドロフラン、ピラン環の立体選択的合成法を確立し、これによりラサロシドケトンおよびイソラサロシドケトンの高立体選択的合成を完了した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] A.Nisida;T.Hamada;O.Yonemitsu: J.Org.Chem. 53. 3386-3387 (1988)

  • [文献書誌] N.Nakajima;K.Horita;R.Abe;O.Yonemitsu: Tetrahedron Lett.29. 4139-4142 (1988)

  • [文献書誌] K.Horita;Y.Oikawa;S.Nagato;O.Yonemitsu: Tetrahedron Lett.29. 5143-5146 (1988)

  • [文献書誌] N.Nakajima;R.Abe;O.Yonemitsu: Chem.Pharm.Bull.36. 4244-4247 (1988)

  • [文献書誌] H.Tone;T.Nishi;Y.Oikawa;M.Hikota;O.Yonemitsu: Chem.Pharm.Bull.37. (1989)

  • [文献書誌] K.Horita;S.Nagato;Y.Oikawa;O.Yonemitsu: Chem.Pharm.Bull.37. (1989)

URL: 

公開日: 1990-12-19   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi