研究課題/領域番号 |
63870101
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研究種目 |
試験研究
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
古川 俊之 東京大学, 医学部, 教授 (20101082)
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研究分担者 |
田中 博 浜松医科大学, 医療情報部, 助教授 (60155158)
鎮西 恒雄 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (20197643)
藤正 巌 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (30010028)
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キーワード | 心臓3次元画像 / 心外膜電位推定 / 逆問題 / コンピュータグラフィックス |
研究概要 |
心臓の3次元画像を(1)コンピュータグラフィックス(CG)手法によって作成し、(2)心電図逆問題解の結果をスーパーインポーズすることと、(3)冠動脈造影像とその推定狭窄部位の同時表示を目指した。 本年度は専用CGワークステーションの設置と調整を終え、引き続き本来の目標の心臓3次元画像作図のために、臨床例および医学教育用モデルについてのCT像の基礎データの入力を行なった。 一方、心電図逆問題解法の精度向上のために、調和級数展開法の精密化を試み、この手法による逆問題過程では情報空間の歪みは起こらず、従って観察点が心臓に近付くほど、真の電位値に近い推定が可能となることを、ほゞ確かめることができた。CG手法が完成すれば、観察点を試行錯誤的に移動させて、推定診断と照合することも可能と考えられる結果を得た。 冠動脈造影像は、先験的な知識としてコンピュータに冠動脈の分布する「卵殼」構造を設定し、現実の臨床例の原映像ないしは数値化したデータを当てはめ、X線像上判断が困難な分岐点や、透過X線像で発生する血管の交叉像を明確に分離できる見通しを得た。 研究計画自体に関係ないことであるが、専用CG装置は最も新しく高度の機能をもつために、COCOMの対共組圏禁輸資材に指定されていて、導入までの手続きに長時間を要した。次年度はその遅れを回復するとともに、広い医用3次元画像利用の立場から、たとえば超音波エコー画像の実体(3次元)画像化などへの応用も試みる。
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