研究課題/領域番号 |
63870110
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井街 宏 東京大学, 医学部(医), 助教授 (10010076)
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研究分担者 |
鎮西 恒雄 東京大学, 先端化学技術研究センター, 助手 (20197643)
藤正 巌 東京大学, 先端化学技術研究センター, 教授 (30010028)
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キーワード | 50GHzマイクロウェ-ブ・ネットワ-ク / 医療動画像ネットワ-ク / 医療用LAN / 移動体通信ネットワ-ク / スロ-スキャンビデオ / テレオペレ-ション / 在宅医療情報ネットワ-ク / 医学教育ネットワ-ク |
研究概要 |
この研究の目的は、病院内やある地域内で、動画像を含んだ医療情報を双方向に通信するネットワ-クを安価に確実に形成する手法を開発し、そのフィ-ジビリティを検討することにある。このために、カラ-動画像の病院間TV基幹ネットワ-クとして50GHz以上の帯域を使用するマイクロ波通信系を用い、東京大学医学部3号館別棟屋上と東京大学先端化学技術研究センタ-13号館屋上との間を、ア-ク森ビル屋上に設置した中継装置を介して接続し、自営の無線ネットワ-ク系を製作・設置した。サブネットワ-クとして移動体電話とスロ-スキャンTVを利用した公衆電話回線ネットワ-クを併設し、各ノ-ドではこれにコンピュ-タを接続して、デジタル・コンピュ-タ通信網を形成した。このディジタル通信系は、在宅医療機器の遠隔よりの制御をめざして、医用電子研究施設内の医用機器の遠隔制御に用いられた。直視不可能な生体の情報などを採取する目的で光ファイバ-による画像電送系をつくり、さらにレ-ザ-光による光無線通信系を開発し、医用電子研究施設に設置、動物実験の観測に供した。このシステムは、2研究期間での人工心臓動物実験の相互モニタ-に威力を発揮したばかりでなく、中継点のア-クヒル・ビル内で行なわれている教育システムにも先端科学技術の実況中継という形で大きな効果をもたらし、さらに、中継点や両端の2研究所を直視しうる場所への情報ネットワ-ク形成に十分な能力を発揮した。ことに、多くの学会での研究発表にこのメディアの使用が大きなデモンストレ-ション効果を発揮した。基幹ネットワ-クに付随する公衆電話回線を利用したネットワ-クも、移動体通信網との接続で、任意の場所からの画像や直視不可能な身体部位の視認を含めた、多くの生理情報の確保と、遠隔からの医療機器の操作という在宅医療や高度医療に必須の技術のテレオペレ-ションを実現する十分な能力を認めた。
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