研究概要 |
本研究は,NOAA衛星に於けるAVHHRセンサの観測画像を処理対象とし,リモ-トセンシングデ-タの受信から,受信デ-タの直接的利用可能な地図画像や,温度分布画像の生成までを自動的に行なう統合システムの開発を目的としている。 平成2年度は,特にNOAAリモ-トセンシング画像の幾何補正手法に関し,そのアルゴリズムの詳細化を行なうと共に幾何変換に伴う誤差について,各種パラメタについてその定量的評価を行なった。更に昭和63年度に本研究費により導入した共有メモリ型並列コンピュ-タ,シ-ケント社,シンメトリS81を利用し,アルゴリズムの並列化を行ない,実際にS81上にインプリメンテ-ションを行なった。この結果,幾何補正はすでに昨年度に研究を進めたラジオメトリック補正に比べ,より問題が複雑であるものの並列処理効果は大きく,リモ-トセンシングに見られる大規模画像処理に於いては,並列処理の導入により既設のメインフレ-ムコンピュ-タに比べ向上させることが出来た。特にリモ-トセンシング画像から地図画像への変換に関しては,変換効率向上の為ある程度の大きさのメッシュサイズに区切って変換し,他の点は補間処理によって行なう。このメッシュサイズの最適化は処理効率上重要な決定事項となるが,衛星画像,地図画像上で高中低緯度の種々のエリアに於ける実験を繰り返し,最適値を求めた。正変換の逆変換ならびに補間処理の各々の並列化について詳細に検討を行なった。
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