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1988 年度 実績報告書

生体膜直視用走査型トンネル顕微鏡の開発

研究課題

研究課題/領域番号 63880032
研究種目

試験研究

研究機関早稲田大学

研究代表者

吉岡 亨  早稲田大学, 人間科学部, 教授 (70046027)

研究分担者 水谷 亘  電総研, 極限技術部, 研究員
清水 肇  電総研, 極限技術部, 室長
小野 雅敏  電総研, 極限技術部, 部長
鈴木 英雄  早稲田大学, 理工学部, 教授 (60063541)
浜 清  早稲田大学, 人間科学部, 教授 (90028267)
キーワード走査型トンネル顕微鏡 / フリーズ・フラクチャー・レプリカ / マウスの膀胱膜 / リポソーム
研究概要

本年度は、マウスの膀胱膜及びリポソーム膜に対する透過型電子顕微鏡(TEM)用フリーズ・フラマチャー・レプリカを作製し、それらを走査型トンネル顕微鏡(STM)で観察した。そして、そのSTM像をTEM像と比較することにより、「生体膜直視用STM」の開発の戦略を検討した。
試料としてマウスの膀胱膜を選んだ理由は、TEM像で見る限り、膜面上に規則性の良い構造があるため、STMにとって良いリファレンスになると思われたからであった。そこでまず我々は、固体物性用に開発されたSTMを用いて、このマウスの膀胱膜のレプリカを観察した。このSTMは、半導体や金属などの表面を観察するために開発されて来たため、鏡面状の物質のごく限られた範囲(数百〓平方程度)のみが観察可能であり、かつ測定部の位置合わせが全く考慮されていないものであった。従って、いくらマウスの膀胱膜面上に規則性の良い構造があったとしても、金属表面と比較できる程の規則性は保証されず、かつレプリカの測定部位を局限出来ないことを考慮すると、我々が得たSTM像をTEM像と直接比較することは困難であることが分った。
このような欠点を克服するため、広範囲(10μm)に走査可能なSTMを用いて、リポソーム膜のレプリカを観察した。この広範囲STMの特長は、走査範囲が生体膜直視用に適しているだけでなく、測定部の位置合わせが光学顕微鏡システムとの組み合わせにより1μm程度に行なえることである。リポソームはその直径が数μm程度であることが知られているため、うまく位置合わせさえ出来れば、リポソーム1個分のSTM像が得られる訳である。実際に、我々はリポソームと思われるSTM像を得ることが出来、これとTEM像との比較も可能な程度になった。今後は、レプリカを含めた試料について、検討・開発する必要がある。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Das,N.;Yoshioka,T.;Shichi,H.,: J.Pineal Res.6. 9-16 (1989)

  • [文献書誌] Yanagisawa,K.;Horikoshi,T.;Yoghioka,T.;Sakabe,M.: Prog.Brain Res.74. 313-317 (1989)

  • [文献書誌] Mizutani,W.;Shimizu,H.;Ono,M.;Yoshioka,T.: Jpn.J.Appl.Phys.27. 1803-1807 (1988)

  • [文献書誌] Mizutani,W.;Shimizu,H.;Ono,M.;Yoshioka,T.: Proc.of STM.in '88.

  • [文献書誌] Shimizu,H.,Ono,M.: J.Pharmaceutical Soc.Jpn.

  • [文献書誌] Hama.,K.: J.Electron Microscop.Tech.'88.

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公開日: 1990-12-19   更新日: 2016-04-21  

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