研究課題
昨年度導入されたピアノネットワ-クシステムのハ-ドウエアを実際の授業に利用できるように、ソフトウエアやカリキュラムを整備することが本年度の目的であった。まず、当初導入されたピアノネットワ-クシステムの制御ソフトウエアを改善し、パ-ソナルコンピュ-タによって制御もできるようにした。次に、音楽科の教官が中心となり、トンプソンの「モ-ツアルトの曲から」を課題曲に選択し、これを教材化し、さらに、ピアノネットワ-クシステムの端末機の利用の手引きと合わせた、自学自習用のテキストか開発された。同時に、音楽科の各教官の指導の様子をビデオに記録し、これを分析した。これにより、初級の指導における「指導の音図」を20に整理した。これらをさらに分析し、コンピュ-タによって表現可能なものとそれ以外に分類した。これに基づき、基本的な診断を可能にする11の診断プログラムを開発した。これら診断プログラムは、音譜に基づくデ-タと、教師がピアノプレ-ヤ-で演奏した演奏デ-タに対して、学生の演奏デ-タがどのような関係になっているか、を診断するものであり、このシステムを利用する教官によって、重視する指導のポイントが異なっていても対処できるようになっている。この研究のそれぞれの成果は、関連の研究会にも発表し、また、2年間の成果を報告書としてまとめた。
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