研究課題
試験研究
本研究は、音楽教育における技術的側面と情緒的側面を整理し、技術的な側面については、新しいテクノロジ-を駆使して、できるだけ多くの学生に演習の機会を与えられるようにし、かつ、音楽担当の教官から適切なアドバイスを得られるような環境の開発を目的としたものである。第1年次は、自学自習を支える環境としてのピアノネットワ-クシステムのハ-ドウェアを設計し、試作することに主眼をおいた。具体的には、20台のピアノプレ-ヤ-と中央機を光ケ-ブルで接続、中央機とホストコンピュ-タ(PC9801)をMIDIケ-ブルで結び、ネットワ-クを構成した。また、ネットワ-クシステムを制御する基本ソフトウェアを整備し、ピアノ端末とホストコンピュ-タの間で演奏情報がやりとりできるようにした。一方、音楽科の教官が中心となり、課題曲を決めて分析、評価の観点を定めてコンピュ-タ診断のてみのル-ル化の準備を進めた。第2年次は、上記の試作を実際に利用してみて問題点をリストアップし、改善した。また、音楽科の教官が中心となり、トンプソンの「モ-ツアルトの曲から」を課題曲に選択し、これを教材化し、さらに、ピアノネットワ-クシステムの端末機の利用の手引きと合わせた、自学自習用のテキストを開発した。この研究のそれぞれの成果は、関連の研究会にも発表したが、実用に供することが可能な製品を開発するという試験研究の目的は、成果を得たものと考える。2年間の成果は、報告書としてまとめ、公表した。
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