研究課題/領域番号 |
63880038
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
中西 正和 慶応義塾大学, 理工学部, 教授 (60051760)
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研究分担者 |
三好 健 慶応義塾大学, 幼稚舎, 教諭
前島 信 慶応義塾大学, 理工学部, 教授 (90051846)
石川 史郎 慶応義塾大学, 理工学部, 助教授 (10051913)
大野 義夫 慶応義塾大学, 理工学部, 助教授 (20051865)
野寺 隆 慶応義塾大学, 理工学部, 専任講師 (50156212)
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キーワード | コンピュ-タ・リテラシ- / LOGO / コンピュ-タ音楽 / CAI |
研究概要 |
本研究で実施してきた大きな目的の一つはLOGOによる教育であった。この数年のコンピュ-タ・ア-キテクチャの変遷により、いくつかの問題点が抽出されている。講師からのアンケ-トをまとめた結果、最も多い問題点から挙げると、次のようになった。 (1)LOGOは入門しやすいが、肝心の人工知能への橋渡しの部分であるリスト処理の導入がうまくいかない。 (2)リカ-ジョンの理解は、年齢が低いほど理解度が高い。しかしプログラムというものに関心を示さないことがある。 (3)REPEATなどによって、プログラムが理解できなくても派手な図形が描けるので論理的な考察よりも実験を繰り返しがちになる。 (4)LOGO教育においては4回の節目が存在する。特に、変数の概念の理解は、LOGO自身に問題があると結論できる。 また、最終年度に初めて行ったものとして、ハイパ-・カ-ドなどによる、最近のユ-ザインタ-フェイスの教育実験がある。教育体制は十分とは言えなかったが、従来の言語教育や、未完成なCAIプログラムなどによる教科教育よりもはるかに良い結果が得られたものと信じる。近い将来のコンピュ-タ教育の理想形であることが実感できる。これとともに行ったコンピュ-タ音楽の教育に於いては、利用できる機器の多様さが混乱をまねいている。しかし、ここでも、輸入された優れたソフトウェアによる成果が他を圧倒しており、教育のための優れたソフトウェアの開発が必要であること、また、安易なコンピュ-タ教育が危険であるという結論を得ている。
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