本年度は研究計画の最終年度であることを考え、システム全体の完成を目指した。この為、本システムの中心となるパソコン、高密度磁気テ-プ装置、レ-ザプリンタ-等を購入した。本年度における成果は以下の通りである。 1.小容量の媒体でも多くのデ-タを収納できる方式を採ることにし、ボ-リング地点に関する情報、深度および土質状態ならびにN値を文字情報として蓄積、検索するプログラムをデ-タベ-ス言語を用いて作成した。これによって昨年度収集されていたボ-リングデ-タ(秋田市街部50ヶ所、他の市町村80ヶ所)が120KB程度のサイズにまとめられた。検索は、市町村名、町名、緯度と経度によって行なうことができる。 2.平面波入射による表層地盤振動特性産出のモジュ-ルを作成した。これは、N値が50を越える深さを地震基盤として考え、ここでの振幅に対し表層の振幅がどのような値をとるかを求めるものである。計算結果は該当地域のマップ上に等高線図として表わされるようになっており、ハ-ドコピ-もとれる。 3.前述のパソコン上で開発されたデ-タベ-スとその表示部を、画像処理機のワ-クステ-ションでも実行できるための基礎的システムを作成した。これは、二台のコンピュ-タをGP-IBによって接続し、ワ-クステ-ション側からのコマンドでデ-タ転送を起動する。現在のところ決まったサイズのテキストファイル、バイナリ-ファイルをワ-クステ-ションが受取れるようになっている。従って画像処理機上で、リモ-トセンシングデ-タとの重ね合わせが可能である。このシステムを発展させるならば、リモ-トセンシングデ-タを地盤情報と結合して、ボ-リングデ-タの存在しない地点の地盤をリモ-トセンシングデ-タで外挿することが可能となるであろう。
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