研究課題/領域番号 |
63890015
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研究機関 | 高松工業高等専門学校 |
研究代表者 |
中村 茂昭 高松工業高等専門学校, 一般科目, 教授 (00044024)
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研究分担者 |
草薙 一正 トーヨーオプトデバイス(株), 開発室長
須崎 嘉文 高松高専, 機械工学科, 講師 (60206456)
平野 俊雄 高松高専, 機械工学科, 教授 (60044038)
山本 斌曠 高松高専, 一般科目, 教授 (70044021)
吉岡 捷爾 高松高専, 電気工学科, 教授 (20110132)
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キーワード | 炭酸ガスレ-ザ用窓 / 塩化ナトリウム / フッ化鉛 / 硫化砒素 / 炭酸ガスレ-ザ用鏡 / 窒化チタン |
研究概要 |
(1)昭和63年度で購入したエリプソメ-タ36L型(溝尻光学)により、真空蒸着で製作した膜について屈折率、膜厚及び吸収係数を測定した。その一部を示すと次のようになる。 (6328A) 屈折率 膜厚(A) 吸収係数 As_2S_3/NaCl 2.61 9837 0.10 PbF_2/NaCl 1.69 11057 0.01 (2)10.6μmでの透過率は、単結晶引上げ法で製作した厚さ6mmのKClとNaClは92%と90.5%であった。また、真空蒸着法によってPbF_2(ca.0.5μm)とAs_2S_3(ca.1.2μm)の膜の重ねたNaCl板では約95%であった。 (3)ミラ-用として製作した熱CVDによるTiN膜/Al_2O_3の6328Aの屈折率と吸収係数は0.434と1.143であり、その屈折率と吸収係数から求められた反射率は83%であった。 (4)平成元年度で購入した低パワ-CO_2レ-ザ光(日本科学エンジニアリングNALー50 17.5W 6mmφ)を単結晶引上げ法で製作したNaCl板(厚さ:2.8mm、30mmφ)にPbF_2膜(膜厚:1.4μm)とAs_2S_3膜(膜厚:4.6μm。蒸発源のAs_2S_3はヒ素粉末とイオウ粉末をモル比2:3の割合で真空石英ガラス管に封入後、18時間、900℃で加熱して作った。)をつけたサンプルについて、4時間30分の間照射してその表面状態の変化とレ-ザ光の透過率を検討した。それによれば、膜の表面状態は全く変化していないことがSEMによって観察され、また、その透過率は88.6%であった。上述の膜条件から理論的に計算した反射率は4%前後になり、それにNaCl板の透過率を考慮すると膜付NaCl板の透過率はほぼ実測値の88.6%に等しく、膜に吸収がほとんどないことがわかった。
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