研究課題
試験研究(B)
1.KC1単結晶作製 KC1単結晶引上げ装置TKSーP1を本研究で製作し、自動的にKC1単結晶80φ×70mmを作製した。温度コントロ-ラのプログラムはStep No.1 2 3 4 5 6 7 8 9 10温度℃40 840 840 840 804 783 777 777 500 500時間hr12 3.0 2.0 0.1 1.3 1.45 4 0.1 1.0 24step9で温度が500℃に達した後、結晶を冷却管から離し、step10にそって24時間なます。2.KC1単結晶レンズ製作 手動によってKC1単結晶を砂掛け皿、ピッチ皿等で研磨(研磨剤:水、アルコ-9、FOの#240、400、800、1200及びマイクロポリッシュ)し、曲率半径440と550mmのKC1単結晶レンズ(焦点距離53と70mm、直径60と70mm、厚さ28と32mm)を製作した。3.As_2S_3コ-ティング KC1レンズに耐潮解性、耐破壊性を保持させるために、本研究でつくった硫化ヒ素バルクを真空中10^<ー6>torrで抵抗加熱により6μmのAs^2S^3膜をKC1レンズの中心部(径6mmφ)の周囲に付着させた。4.CO^2レ-ザによる有機材料の切断 上述の製作したKC1レンズを低パワ-レ-ザ装置(レ-ザ発信機:日本科学エンジニアリングNALー50、17.5W、6mmφ及び日本精工XYテ-ブル、HS0040ー902)に設定し、アシストガスN_2(面圧力:2kg/cm^2)を使用して有機材料のレ-ザ加工(焦点距離に材料表面設定)を行った。その数例を示すと、f53レンズ使用、切断速度300mm/sで木材メラピ-(厚さ3mm)の場合は表面切断幅は0.8mm、裏面は0.5mm、塩ビ(厚さ1.6mm)の場合は1.0と0.5、ポリエチレン(厚さ≦0.1mm)で0.8と0.8であり、切断面はいずれの場合も少し黒くなった。これらから、本研究で安価に製作される耐潮解性・耐破壊性膜付KC1レンズは充分耐久性(数年間使用可能)を持ち、高価なセレン化亜鉛に代わる実用性を持つことが分かった。次の段階として、As_2S_3とPbF_2による完全反射防止膜付KC1レンズを使用して有機材料の各種の形状加工を高速で行うことを試みている。
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