研究課題/領域番号 |
63890017
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研究機関 | 鹿児島工業高等専門学校 |
研究代表者 |
小暮 晴美 鹿児島工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (30106116)
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研究分担者 |
引地 末敏 鹿児島工業高等専門学校, 電気工学科, 助手 (40198982)
山本 潤二 鹿児島工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (50200811)
松元 弘巳 鹿児島工業高等専門学校, 一般教科, 教授 (20106115)
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キーワード | 海水電池 / 海難事故 / 海難救助 |
研究概要 |
1.・・Mg、Al、・・、Cr、Fe、・・、Ni、・・、Cu、Ag、Pt、Auと言うイオン化系列を考え、且つ、薄板状のマグネシュームが入手出来なかった事とアルミニュームの方が断然身近な材料であることから、アルミニュームを陰極材料とし、銅、銀、白金、金の夫々を陽極材料として、海水電池を形成せしめ、その夫々について本年度当補助金により購入したハイブリッドデーターレコーダーを用いて数時間に亘って起電力を測定した結果、安定値として、銅←→アルミニュームに於いて約0.42〔V〕、銀←→アルミニュームに於いて約0.83〔V〕、金及び白金←→アルミニュームに於いて約1.02〔V〕になる電圧を得た。 これは、白金についてはコスト的に実用化の可能性は期待できないものの、銀、金については安価な材料へのメッキにより充分に実用化が期待できる値であると考えられる。 2.鉄を主材としたクロムやニッケルとの合金であるステンレス鋼については、各主成分のイオン化系列上の位置から言ってもアルミニュームを陰極材料とする限りに於いては所詮さしたる期待は出来ないものと考えていた為、当初は捨置いていたのであるが(実際にも個々の材料については0.1〜0.2〔V〕程度しか発生しない)、試みにSUS304(18ー8ステンレス)について測定してみたところ予想に反して約0.95〔V〕と言う、銀の場合を遙かに上回る高い起電力を発生し我々を驚かせた。これは、充分に実用化が期待できる値であると共に、コスト的にも非常に有利なものである事と相俟って、一転して現在では本研究の実用化に向かって非常に大きな期待を掛けるものとなっている。 3.次年度はこのステンレスとアルミニュームの組合わせについて実際に負荷を掛けた状態で、獲得される電力量を測定すると共に、装置を北海道に運んで低海水温の下での測定も行うことにしている。
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