公募研究
水中に分散している無機ナノ微粒子を用いて1次粒子径を保ったまま有機溶媒に相移動させながら同時に表面疎水化処理化を行うユニークな表面機能化方法を見いだした。この方法で表面処理したNPsは、様々な有機媒体中にナノ分散できるだけでなく、高分子マトリックス中にもナノ分散させることが可能であり、透明性を損なうことなく高屈折率なハイブリッドバルク材料を与える有用な元素ブロックである。今年度は、この手法をより一層発展させるために以下の項目について検討を行った1. ZrO2 NPsのTEMおよびSAXS測定を行い、粒子径分布を考慮した散乱関数と比較検討を行うことによって精密特性解析手法を確立した。この手法の開発によって、得られるハイブリッド材料のより精密な解析が可能となった。また、ZrO2 NPsの密度を決定する手法を提案し、決定した。NPsの密度はバルクの値よりも小さくなることを実験的に証明した。2.これまでZrO2 NPsの表面処理剤としては主にカルボン酸が有用であることを報告してきたが、逐次系ポリマーに対しては耐熱性が低下するなどの問題点があった。そこで、エポキシ樹脂モノマーを表面処理剤としてZrO2表面に修飾させることで、直接ZrO2微粒子をモノマー中にナノ分散させ、その場重合させることで“見かけ上”表面処理剤フリーでZrO2を導入した各種エポキシハイブリッド材料の合成法を確立した。3. 光硬化反応を用いることで容易に重合・硬化できるthiol-ene樹脂に着目し、ZrO2ナノ微粒子を凝集することなく有機モノマー中に分散可能な表面処理剤の設計およびthiol-ene反応可能な部分を有するZrO2ナノ微粒子を用いたハイブリッド材料の創製について検討を行い、種々の基礎的な知見を得ることができた。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 1件、 査読あり 7件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (11件) (うち招待講演 3件) 図書 (3件)
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