研究領域 | 人工光合成による太陽光エネルギーの物質変換:実用化に向けての異分野融合 |
研究課題/領域番号 |
15H00866
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
八井 崇 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80505248)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 近接場光 / 不均一電磁界分布 / ナノ光 |
研究実績の概要 |
本課題では、CO2を高効率に分解させるとともに、分解生成物をさらにメタノールに分解させることを目標とする。CO2の分解生成物は、ZnO表面を水素終端することによって、メタノールが高効率に変換されることを期待して、ZnOナノ微粒子表面を水素終端した。 上記の反応を高効率に発生させるためには、ナノ微粒子表面に近接場光を高効率に発生させる必要がある。そこで、ナノ構造における電磁界分布の詳細を計算により明らかにした。その結果、ナノ構造に発生する近接場光の急激な電場勾配によって、入射光の2倍の周波数の光が発生する機構を明らかにした。さらに、実際にナノ構造が密に存在するZnOナノ微粒子を合成し、これを水素終端することで、水素終端しない場合と比較して高効率にCO2が分解される結果を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
これまで明らかになっていなかった近接場光の新しい特性を明らかにすることに成功した。さらに、この効果を実証するためにCO2分解実験を行い、高効率なCO2分解を実証した。
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今後の研究の推進方策 |
これまでのやり方によって、CO2分解の効率向上を目指すとともに、還元補助剤、吸収剤を適宜加えることによってさらなる効率向上を目指す
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