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2015 年度 実績報告書

反応鍵中間体コバルト1価種を経由するメチオニン合成酵素の機構解明

公募研究

研究領域感応性化学種が拓く新物質科学
研究課題/領域番号 15H00944
研究機関大阪大学

研究代表者

林 高史  大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20222226)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2016-03-31
キーワード酵素モデル / コバラミン / 反応活性種 / タンパク質 / 生体有機金属錯体
研究実績の概要

生体内でメチル基転移反応を支援する触媒の一つであるメチオニン合成酵素は、コバラミンをコファクターとして有し、ホモシステインからメチオニンへの変換に関わっている。この反応には、超求核性を示す低原子価Co(I)種と、有機金属Co(III)-CH3種の2つの感応性化学種が関与することが知られている。しかし、酵素そのものは巨大かつ複雑であり、酵素内でのCo(I)種の構造は未だに解明されておらず、一方、Co(III)-CH3種も外部基質(求核剤)との反応機序は不明な点が多い。そこで、本研究では、単純なタンパク質ミオグロビンのヘムポケット内に、コバラミンのモデルとしてコバルトコリン錯体を挿入し、新しい酵素モデル系の提案を試みた。
本申請研究が採択されてからまだ半年しか経過していないため、上記の目的を完全に達成することは出来ていないが、現時点で、Co(I)種の生成と、メチル化剤(ヨードメタン)との反応によるCo(III)-CH3種の生成、さらにはCo(III)-CH3種のメチル基が近傍のヒスチジン残基のイミダゾール窒素への転移反応を確認することに成功し、それぞれの同定を実施した。 また、これらの反応について、理論化学的な考察を行い、各反応がラジカル反応ではなく、イオン反応で進行していること、またその際に軸配位子のもう一つのヒスチジン(His93)のオン・オフが関わっている可能性が高いことを見出した。 以上の成果は、現在イギリス化学会の専門誌に投稿しており、国際会議においてもキーノート講演を行い、国内外から高い評価を得ている。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件)

  • [学会発表] Modification of Hemoprotein with an Artificially Created Cofactor to Generate a New Biocatalyst2015

    • 著者名/発表者名
      Takashi Hayashi
    • 学会等名
      13th International Symposium on Applied Bioinorganic Chemistry
    • 発表場所
      Galway, Ireland
    • 年月日
      2015-06-12 – 2015-06-15
    • 招待講演
  • [学会発表] A Structural and Functional Model of Methionine Synthase: Myoglobin with a Tetradehydrocorrin Co Complex2015

    • 著者名/発表者名
      Takashi Hayashi
    • 学会等名
      5th Canadian Bioinorganic Chemistry
    • 発表場所
      Parry Sound, Canada
    • 年月日
      2015-05-19 – 2015-05-23
    • 招待講演

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公開日: 2017-01-06  

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