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2015 年度 実績報告書

福島原発事故に関する放射線測定メタデータベース構築と初期被曝推定

公募研究

研究領域福島原発事故により放出された放射性核種の環境動態に関する学際的研究
研究課題/領域番号 15H00976
研究機関名古屋大学

研究代表者

伊藤 好孝  名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 教授 (50272521)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード放射線 / 人間生活環境 / コンテンツ・アーカイブ / 原子力エネルギー / 実験核物理
研究実績の概要

2011年の福島第一原発事故に関して、あらゆる組織、個人で行われた放射線測定データの所在とメタデータ情報をデータベース化し検索可能とするシステムの構築に向け、メタデータフォーマットの定義とメタデータ収集作業を開始した。
本年度5月から夏にかけては、放射線測定について、どのような情報を収集し記録するかという点について議論を進め、メタデータフォーマットを取りまとめた。さらにその際に問題となる個人情報の取り扱いや、データ公開の際に起こりうる諸問題について法律の専門家と相談を重ね、メタデータ収集および公開に関する規約案のたたき台を作成した。実際の収集については、ネット上に公開された測定データのうち事故当初の2011年測定のデータと、2013年に学協会で行った各学術団体へのアンケート調査結果から収集することとし、12月より技術支援員を雇用して収集作業を開始した。
メタデータ検索システムについては、当初は専用サーバーPCでの構築の検討していたが、最終的に福島大環境放射能研究所で運用することに決定したため、そこでの運用環境に対応して、外部レンタルサーバーでの運用が可能なシステム構築に切り替えた。検索システムのベースとしては、既存 IUGONET(超高層大気長期変動の全球地上ネットワーク観測・研究)が開発したメタデータ検索フレームワークを応用するものとし、レンタルサーバーでの稼働のために必要なアプリケーションの改造と最適化作業を見積もって、10月より実際の検索システム開発に着手した。
これらの成果は、Iset-Rの全体会議で報告されたほか、日本学術会議総合工学委員会下に設けられた「放射線・放射能測定データアーカイブズワーキンググループ」において報告、議論された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

放射線測定メタデータの実際の収集と、その検索システム開発がついに着手されたことは大きな進展と言える。最終的な検索システムの一般公開とメタデータベースを用いた初期被曝推定への貢献については、今後の作業がまだまだ必要であるものの、実際に目に見える形で福島放射線測定メタデータベースが立ち上がったことには大きな意義がある。

今後の研究の推進方策

Iset-R関連研究者の研究成果についてもメタデータ情報を収集し、メタデータベースの登録内容についてさらなる増強を行う。さらにメタデータ検索システムを福島大環境放射能研に移管して、2018年ごろの一般公開を目指す。このために、名古屋大学や福島大での規定や協定などの整備を行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 放射線・放射能測定データアーカイブズ

    • URL

      www.radarc311.jp

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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