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2015 年度 実績報告書

ヌクレオシド合成:グリコールアルデヒドを起点とするアパタイトリン酸触媒反応

公募研究

研究領域冥王代生命学の創成
研究課題/領域番号 15H01058
研究機関東京大学

研究代表者

岡本 晃充  東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (60314233)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワードリボース / ヒドロキシアパタイト
研究実績の概要

本研究では、リン酸を活用した効率的なリボース合成ルートを確立する。まずグリコールアルデヒドとホルムアルデヒドからアルドール反応によってグリセルアルデヒドを作る反応を検討した。反応の触媒として結晶構造が部分欠損したヒドロキシアパタイト表面のリン酸を利用した。この結晶格子の欠陥に現れるリン酸が、反応の活性化エネルギーを大きく低減させる触媒として機能することを期待した。まず粉末状ヒドロキシアパタイを用意し、ここへホルムアルデヒド及びグリコールアルデヒドを加えて加熱条件で脱水を伴う縮合反応を行った。その結果、グリセルアルデヒドの生成をを通り越して、ジヒドロキシアセトンが生成した。ジヒドロキシアセトンとグリコールアルデヒドから、リブロースが生成し、さらには異性化してわずかながらリボースが生成することを確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

自分のアイデアとはいえ、ヒドロキシアパタイトを触媒にしてホルムアルデヒドとグリコールアルデヒドから数段階を経て目的のリボースが生成したことに驚いている。これによって反応機構が明らかになり、この知見をベースにして次の反応にチャレンジすることができる。

今後の研究の推進方策

D-リボース合成の反応条件の検討を行うと同時にグリセルアルデヒドと尿素誘導体からの塩基合成を試みる。効率的脱水反応へ向けて基質を活性化するために酸脱灰ヒドロキシアパタイトを触媒として活用する。アパタイト結晶格子表面のリン酸を用いてグリセルアルデヒドを活性化し、尿素もしくはグアニジンが求核攻撃しやすい環境を作りだす。生成物としてピリミジン環(尿素1 当量付加)やプリン環(尿素2 当量付加)を得ることを狙う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 鉱物によって触媒される糖の部分合成2016

    • 著者名/発表者名
      宇佐美 花穂、岡本 晃充
    • 学会等名
      日本化学会第96春季年会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2016-03-24

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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