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2015 年度 実績報告書

酸化還元反応と共役する冥王代ヌクレオチド生成反応

公募研究

研究領域冥王代生命学の創成
研究課題/領域番号 15H01062
研究機関東京工業大学

研究代表者

清尾 康志  東京工業大学, 生命理工学研究科, 准教授 (20313356)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード化学進化 / ヌクレオシド生成 / N-グリコシド結合 / 酸化還元反応
研究実績の概要

本研究ではRNAワールド誕生の鍵となるリボヌクレオシドの生成に着目し、原始地球における核酸塩基とリボースの結合反応について有機化学的な研究を行う。
平成27年度では、光延反応を利用したN-グリコシド形成反応について検討し、トリフェニルホスフィンとADDPを組み合わせた反応系により、種々の2'-デオキシヌクレオシドをリボース誘導体と塩基部位との脱水縮合反応により生成する反応条件を見出すことができた。また、一般的に光延反応で使用されるホスフィンや酸化剤以外の、冥王代の地球環境下で存在する可能性のあった、フマル酸誘導体やホスフィナイトなど種々の化合物を用いて光延反応を検討したところ、これらも光延反応と同様の脱水縮合反応を進行させうることが分かった。以上の結果から、酸化還元反応の共役する光延反応がヌクレオシドのN-グリコシド結合形成を効率的に進めることが分かった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定していた光延反応を実施し、酸化還元反応と共役する形で、ヌクレオシドが生成することが分かった。また、一般的に用いる試薬以外にも、冥王代で存在しうる化学物質で同様の脱水縮合反応が進行することが分かった。

今後の研究の推進方策

本年度は昨年度も知見をさらに発展させ、より冥王代に近い環境下でのヌクレオシド生成反応を検討する。特に、地質学的にその重要性が指摘されているシュライバーサイト(Fe3P)がどのように化学進化に関わっていたかを確かめるための検討を行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] 7-(Benzofuran-2-yl)-7-deazadeoxyguanosine as a fluorescence turn-ON probe for single-strand DNA binding protein2016

    • 著者名/発表者名
      Tokugawa M, Masaki Y, Canggadibrata JC, Kaneko K, Shiozawa T, Kanamori T, Grotli M, Wilhelmsson LM, Sekine M, Seio K.
    • 雑誌名

      Chemical Communications

      巻: 52 ページ: 3809-3812

    • DOI

      3809-3812

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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