公募研究
数値流体力学(CFD)に関するデータベースを作成し、その中から安定して解析可能であった内頚動脈瘤の40例を抽出し、動脈瘤を仮想的に消去したうえで、動脈瘤g会生じる部位における血流悪性度と血管脆弱性の関連性を検討した。血管悪性度を定量化するflow abnormality indexに関しては、「なし」、「中等度」、「高度」の3群に分類すると、動脈瘤を仮想消去した部位では、90%以上が中等度もしくは高度の血流悪性度を持つことが示唆された。現在報告されている動脈瘤発生に関与しうる因子としてはwall shear stressなどが挙げられるが、それと比較しても、本研究で示されたflow abnormality indexはより動脈瘤仮想消去部位で後値を示しており、動脈瘤発生に関するbiomarkerとして活用できる可能性が示唆された。また、少数例の検討にとどまったものの、血管脆弱度に関しても脳動脈瘤患者において高値を呈する傾向を認め、今後の検証が期待される。また、CFDをより一般的な解析にするために、gold standardと考えられる脳血管撮影(DSA)から得られるデータと、非侵襲的にデータを収集できるmagnetic resonance angiography (MRA)から得られるデータの比較検証をした。DSAおよびMRAデータを比較すると相関係数0.75と比較的良好な相関を示し、非侵襲的手法で十分なCFDが行える可能性が示唆された。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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J Neurosurg
巻: in press ページ: in press
doi: 10.3171/2016.10.JNS161695.
The 3nd International Symposium on Multidisciplinary Computational Anatomy
巻: 3 ページ: -