• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実績報告書

医用画像と電磁界解析の融合による脳刺激支援技術の開発

公募研究

研究領域医用画像に基づく計算解剖学の多元化と高度知能化診断・治療への展開
研究課題/領域番号 15H01117
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

平田 晃正  名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00335374)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード生体電磁界解析 / 医療支援システム / 脳磁気刺激 / 臨床応用
研究実績の概要

本研究では、外部磁気刺激装置(8の字型ループコイル)により詳細内人体頭部の脳内に誘導される電流を評価する手法の高度化を行った。具体的には医用画像から人体モデルの作成、また、その物理計算を実施するために、シームレスなソフトウェア設計を行った。特に、この両者の設定により、結果が異なるため、妥当性評価が必要である。東京女子医大から提供いただいた実測データを用いて検討を行った。その結果、外部刺激装置による生体反応の実測値と計算による推定値が良好に一致することが分かった。また、一名の被験者に対し、複数の測定データを用いることによりその精度が改善でき、標的を高精度で推定できる可能性を示した。
また、コイルの設計が標的推定精度に大きく影響を与える可能性があるため、コイルの設計によるばらつきについて検討を行った。その際、複数の人体頭部モデルを用いて、デバイスを評価するという手法を提案し、用いた。本研究で取り扱った5つのシステムに対して適用した結果、コイル形状が推定精度に与える影響は軽微であり、むしろ被験者個々の脳構造の影響が大きいことを統計的に示した。
なお、以上の項目を実施するにあたり、本研究に関連する議題をIEEE ICES Workshop on Current Status of Low-Frequency Dosimetryで扱い(代表者が委員長)、情報交換の場を持った。現状では神経系に対するパルス形状を十分考慮しておらず、ゆえにその影響を考慮した評価が必要となる。本研究では、平成28年度に実施の一部項目(パルス幅の影響)について実施を行ったことを付記する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

1年目の目標としていた
目標(i):神経伝達方向考慮による電磁界解析(脳内電流推定)の高度化を実現。
目標(ii):推定値と実測値との相違が10%以下となるシミュレータを開発。
について、おおむね達成できたため。新学術研究の枠組みで、東京女子医大との共同研究が実施でき、想定以上の有効性が確認できたため。一方、予期していない膨大な実測データを入手したため、最適解を得るのに時間を要している。

今後の研究の推進方策

当初の目標通り、下記項目に尽力する。
・神経軸索における神経活性化モデル化の改良,さらにはH27年度に医用画像から信頼性の高い電気的計算解剖モデルを短時間で作成とのの連携。
・脳の電気/磁気刺激における刺激部位を可視化。

上述の通り、当初予定していなかった共同研究のため、膨大なデータ処理、解析のために研究員を雇用する。そのため、当初ワークステーションの購入を予定していたがそれを取りやめる。代わりに、安価にスーパーコンピュータが利用できる環境を整えた(不足のため別経費で対応)。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2016 2015 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件) 学会・シンポジウム開催 (1件)

  • [国際共同研究] Aalto University(フィンランド)

    • 国名
      フィンランド
    • 外国機関名
      Aalto University
  • [学会発表] Evaluation Method for In-situ Electric Field of Different TMS Coils in Human Brain2016

    • 著者名/発表者名
      A. Hirata, M. Iwahashi, I. Laakso
    • 学会等名
      URSI International Symposium on Electromagnetic Theory
    • 発表場所
      Espoo, Finland
    • 年月日
      2016-08-14 – 2016-08-18
    • 国際学会
  • [学会発表] TMSコイルによる脳内誘導電界局在性の被験者間ばらつき2016

    • 著者名/発表者名
      135.岩橋真宏,Illka Laakso,平田晃正
    • 学会等名
      電子情報通信学会総合大会
    • 発表場所
      九州大学
    • 年月日
      2016-03-15 – 2016-03-18
  • [学会発表] MSコイルを用いたリアル人体頭部脳内誘導電界の局在化評価2015

    • 著者名/発表者名
      146.岩橋真宏,杉山侑紀也,ラークソ イルッカ,平田晃正
    • 学会等名
      電子情報通信学会エレクトロニクスシミュレーション研究会
    • 発表場所
      石垣島
    • 年月日
      2015-09-03 – 2015-09-04
  • [学会発表] TMSコイルによる脳内誘導電界の局在性評価2015

    • 著者名/発表者名
      岩橋真宏,杉山侑紀也,ラークソ イルッカ,平田晃正
    • 学会等名
      電子情報通信学会マイクロ波研究会
    • 発表場所
      川崎市産業振興財団
    • 年月日
      2015-06-25 – 2015-06-25
  • [学会・シンポジウム開催] IEEE ICES Workshop on Current Status of Low Frequency Dosimetry2015

    • 発表場所
      Monterey, USA
    • 年月日
      2015-06-14 – 2015-06-14

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi