研究領域 | ユビキチンネオバイオロジー:拡大するタンパク質制御システム |
研究課題/領域番号 |
15H01179
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
金井 保 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (10346083)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | ユビキチン / アーキア / 原核生物 / 好熱菌 / 進化 |
研究実績の概要 |
C. subterraneum由来成分から成るUb化再構成系を用いて調製したUb化複合体の結合様式をLC-MS/MS解析により調べた。その結果、高頻度でUb化シグナルが検出される基質タンパク質上の3個のLys残基を特定した。これらのLys残基をArgに置換した変異体MCMを用いてUb化反応実験を行い、それらの位置が主要なUb化残基であることを示した。これらの結果から、本再構成系においてUbは、基質タンパク質の特定のリジン残基とイソペプチド結合を形成していることが予想された。この結果は、本系と真核生物のUb系との反応類似性を表し、これらのシステムの進化的起源が近いことを強く示唆する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
LC-MS/MS解析により、本系のタンパク質Ub化反応の化学的特徴が明らかとなり、真核生物のシステムとの高い類似性が判明した。
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今後の研究の推進方策 |
In vitroでの再構成実験により、C. subterraneum Ubシステムの全容が明らかになりつつあることから、今後はその細胞内での再構成実験に軸足を移す。導入生物としてはC. subterraneumと同じく(超)好熱性アーキアで あるThermococcus kodakarensisを用いる。
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備考 |
橘高瑞奈:第16回極限環境生物学会優秀ポスター賞授賞、2015年11月9日
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